一蔵/中間期は2,3%増に/着付け教室での販売が増収に寄与

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業績発表する河端義彦社長

業績発表する河端義彦社長

 呉服販売を手掛ける一蔵の18年4―9月期(中間期)連結業績における売上高は、和装事業の催事が好調だったことから前年同期比2,3%増の79億8800万円だった。子会社の着付け教室での呉服販売が好調だったほか、成人式の前撮り写真撮影の売り上げが寄与した。
 主力の和装事業は店舗内、店舗外催事が好調で、振袖や一般呉服の受注が堅調に推移。セグメント別売上高は「販売」が同5,9%増の30億1400万円、「レンタル」が同13,9%増の7億5100万円、「写真」は同12,1%増の10億7500万円、「加工」は同1,5%増の6億8300万円だった。和装のプライベートブランド(PB)商品が1200着を受注したという。
 購入単価については、「販売」が30万円、「レンタル」が20万円で、いずれも前年と比べ横ばいで推移した。
 子会社の京都きもの学院と、着付けを教える講師による呉服の販売を強化。合同で催事を行うことで振袖や呉服の販売が好調に推移した。共同で毎月行う展示会販売の実績は、約1400人の来場に対して、売上高は9500万円だった。
 そのほか、生徒数の増加に伴い受講料が増加したほか、特別講座などカリキュラムの充実化による呉服販売の増加が売り上げに寄与した。
 「振袖」の知名度を高めるために取り組んできた、17~20歳の女性向けのウェブコミュニティ「SAKURA学園」の会員は18年3月末比で4000人増加した。19年3月末で約3万人の会員獲得を目指す。
 また、一蔵が運営する「学祭サークル応援NAVI」の会員にメルマガを配信するなど「振袖」の見込み客の開拓を進めた。
 店舗のスクラップ&ビルドを進め、6店舗増の154店舗となった。そのうち、京都きもの学院の店舗数は同3店舗増の78店舗体制となった。そのほか、提携店や取り扱い代理店の拡充、PB商品の開発を進めており、19年3月期で前期比10%増の2000着の受注を目指す。
 営業利益は、ウエディング事業の認知が低下傾向により同38,8%減の1億3000万円だった。
 19年3月期における連結業績は売上高が前期比4,1%増の170億600万円を目指している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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