アサンテ 19年4―9月期/上場来最高の売上額に/猛暑・災害影響も1Qの増収がけん引

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 シロアリ防除のアサンテの19年4―9月期(第2四半期)の売上高は、前年同期比2,5%増の80億1500万円、営業利益は同6,5%増の16億5200万円となった。売上高・営業利益ともに上場来最高額を記録した。夏の猛暑や台風で営業活動の時間が短縮されるなどした影響で、7月と8月の単月の売上高については減収となったという。ただ、18年4―6月期の大幅な増収が全体をけん引し、過去最高の収益を上げる結果となった。
 主力事業のシロアリ対策については、新規防除の売上高が前年同期比で1,3%減少した。同社では猛暑対策として、訪問営業を行う営業マンに対して、熱中症を避けるように促すなどしていた。7月から8月にかけては、全国的に台風が立て続けに日本を縦断するなどして、同社の訪問営業を妨げた。これらの災害が、新規営業の抑制要因になったとしている。
 一方で、既存顧客向けの地震対策施工の売り上げについては、同11,7%増の22億6900万円となった。6月に大阪北部地震が発生し、9月には北海道胆振東部地震が発生するなどしたことで、顧客に地震対策の意識が芽生えたことも、「増収の一因だ」(広報・IR)としている。
 同社の18年9月末時点の従業員数については、同前年同時期比3,6%減の1010人となった。
 同社では、人件費や労災にかかるコストを効率的に運用するため、従業員数や人員1人当たりの売上高を重要なポイントとして捉えている。18年4―9月期中には、営業職・技術職・事務管理職のうち、営業職の人員が増加し、技術職は計画通り減少したとしている。
 同社では、スマホを使った、営業面の効率化に一定の成果が出たと説明している。クラウドで管理・分析する顧客情報を、スマホ経由で営業マンと共有しているのだという。床下や住宅の写真についても、スマホで撮影して、会社に送信する仕組みを作っているのだという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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