NTTドコモ/300件のポイント不正利用/大手加盟店に不正アクセスか

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 NTTドコモは9月14日までに、同社が提供するポイントプログラム「d(ディー)ポイント」について、同ポイントが使える一部の大手加盟店のECサイトで、ポイントの不正利用が発生したことを明らかにした。dポイントを利用している顧客約300人から不正利用に関する問い合わせがあったという。同社は、不正利用される可能性がある3万5000人分のdポイントの利用を一時停止したとしている。NTTドコモでは8月5日までに、同社の公式ECサイトでも、1000件以上の不正購入の被害があったことを発表しているが、同社では、「今回の件とは無関係」(広報)としている。
 同社によると、8月25日ごろから9月11日までの間に、約300人のdポイントを保有する顧客から、「dポイントが知らないうちに少なくなっている」などといった問い合わせを受けていたという。同社が調査したところ、ある大手加盟店のECサイトで、ECサイトに登録した顧客のID・パスワードを入手した攻撃者が、ECサイトのログイン認証を突破した可能性があるとしてる。
 同加盟店のECサイトでは、クレジットカードなどを利用した決済方法については、二要素認証(ログイン時のID・パスワード認証とは別の、生体認証などの本人認証)を採用していた。ただ、同加盟店のサイトでは、サイトに登録した顧客のdポイントの登録番号を表示する設定になっており、攻撃者でもdポイントを利用した決済は可能な状態だったという。dポイントの残高の多い顧客から、被害に遭った可能性が高いとしている。NTTドコモでは、不正利用が発生した加盟店の詳細については明らかにしていない。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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