ヤマノホールディングス/新たなM&A戦略を発表/和装事業に並ぶ事業領域開拓へ

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新たなM&A戦略について言及する山野義友社長

新たなM&A戦略について言及する山野義友社長

 ヤマノホールディングスの山野義友社長は、5月28日に開かれた18年3月期の決算説明会の中で、新たなM&A戦略について言及した。主力の和装宝飾・美容・DSM(訪販)に並ぶ事業領域を開拓するため、介護や医療、教育、飲食などのM&Aに積極的に投資を行っていく方針を明らかにした。
 同社は17年5月23日付で、スキーやアウトドア用品などを販売するスポーツ事業から撤退。「パワーズ」などのスポーツブランドをRIZAPに売却した。
 5月22日には、着物の卸売り事業を行う堀田丸正もRIZAPに売却した。
 子会社と減収が続いていたスポーツ事業の売却によって、18年3月期は財務体質が改善。事業譲渡によって獲得した資金は25億8200万円、現金などの期末残高は20億9300万円となった。
 ヤマノホールディングスでは、18年3月期中に得た余剰資金を積極的にM&Aに投資していくという。具体的なM&Aを行う事業領域の選定については調整中だとしている。
 これまでは不採算事業を放置する傾向があったというが、そうした経営体質から脱却し、各事業部門の経営状況のチェックを強化していくという。山野社長は「19年3月期は、M&Aを積極的に行う新たなステージのスタートの年になる。既存の事業の経営状況を細かく管理していきながら、新たな領域に果敢に挑戦していく」と話している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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