一蔵 18年3月期/和装事業売上高は過去最高に/ウェブマーケティング施策が奏功

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 一蔵の18年3月期連結業績における売上高は、和装事業の催事が好調だったことから前期比5.7%増の163億8200万円だった。和装事業の売上高は過去最高を記録した。ウェブマーケティングを駆使し、「振袖」のターゲットとなる若年層の掘り起こし策が奏功した。
 主力の和装事業は店舗内、店舗外催事が好調で、振袖や一般呉服の受注が堅調に推移。子会社で、着付け事業を行う「京都きもの学院」と共催した催事には計3900人が来場、売り上げは想定より1億円多い2億6400万円に達した。
 プライベートブランド(PB)商品の受注が同1300着増の約1800着を受注。受注実績は同13億円増の119億円で、次期(19年3月期)に売り上げ計上となる受注残高は同6億円増の35億円になった。
 「振袖」の知名度を高める取り組みが奏功した。17〜20歳の女性向けのウェブコミュニティ「SAKURA学園」の会員が前期比5000人増の2万2000人となり、会員に対してDMやメールを送付した。また、一蔵が運営する「学祭サークル応援NAVI」の会員にメルマガを配信するなど「振袖」の見込み客を作った。
 セグメント別売上高は「販売」は同12.0%増の57億9400万円、「レンタル」が前期比11.0%増の16億4200万円、「写真」は同5.3%減の20億1500万円、「加工」は同0.5%増の13億1400万円だった。
 「振袖」の標準セットの平均販売価格は約30万円、レンタルの平均価格は約20万円。和装事業における受注件数は2万3000件で、そのうちレンタルが全体の6割を占めている。

(続きは、「日本流通産業新聞」5月24日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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