アイビー化粧品17年4―12月期/純利益4億7000万円の赤字/通期売上高予想も大幅下方修正

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 アイビー化粧品の17年4―12月期(第3四半期)の当期純利益が4億7800万円の赤字となることが分かった。売り上げ倍増を目標に、販管費などを大量投下したが、売り上げが前期を大幅に下回る結果となり、赤字に陥ったという。18年3月期の年間売上高予想についても、130億円から67億円に大幅に下方修正した。
 商品の拡販のために大規模な先行投資を行ったことが、赤字の大きな要因となった。同社では、16年9月に発売した美容液「レッドパワーセラム」の18年3月期中の販売目標を上代で400億円と設定。販社会議の開催や人材の採用を行った。その結果、利益を圧迫。売上高に対する販管費の比率は前年同期比26.2ポイント増の93.2%まで高まった。
 17年3月に出荷した「レッドパワーセラム」の在庫が、まだ手元に残ってしまっている販社が多いという。販社からの売掛金が回収できていないことも、赤字が発生する要因となったようだ。
 同社では、業績が悪化しているものの、販売組織や販売員の増加は続いている。17年10―12月時点で229社だった販売会社が、240社に増加。実際に販売活動を行う販売員であるビューティーマネージャー(BM)も617人増加している。
 業績回復の頼みの綱である2月1日発売の美容液「ホワイトパワーセラム」の売れ行きに、同社では期待を寄せている。ただ同社は、売り上げの多くが9月と3月に集中する傾向があり、売掛金の入金が遅れる販社が増加すると、18年3月期の業績がさらに下振れする可能性もある。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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