ポーラ17年1―9月期/営業利益95%増/リンクルの併売効果が継続

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 ポーラの17年1―9月期(第3四半期)の売上高は、前年同期比25.6%増の1049億200万円だった。営業利益は同95.6%増の230億200万円となった。1月に発売したシワ改善の薬用化粧品の売れ行きが好調だったことや、他の高級化粧品との併売効果が持続的に高まったことが、営業利益の大幅な拡大につながった。
 増収をけん引したシワ改善化粧品「リンクルショット メディカルセラム」が獲得した新規顧客の併売比率(商品の購入顧客が2回目以降に他の商品も購入する比率)は約60%。同社の最高級ライン「B・A(ビーエー)」シリーズや美容健康食品などが併せて売れるケースが多く、新規顧客の平均購入単価は、既存顧客の平均購入単価よりも高いという。
 リンクルショットの発売後は、既存顧客の購入単価も前年同期比10%増に高まったという。同社の主力商品である「ビーエー」「APEX(アペックス)」「ホワイトショット」の販売金額も、前年同期比でみると、二桁に近い伸長率で推移しているという。リンクルショットが、休眠顧客の掘り起こしと、アクティブな既存顧客のさらなる活性化につながったとしている。全体の顧客の購入単価は前年同期比15.5%増となった。
 販売チャネル別では、路面店のポーラザビューティー(PB)の売り上げ構成比が、前年同期比0.1ポイント増の42.5%となった。郊外型サロンのエステインは同1.8ポイント増の44.7%、従来型訪販は同1.9ポイント減の12.8%となっている。PBなどでのエステ売り上げも同5%増加しているという。同社では、16年4月に、販売員の評価方法を改め、エステをどれだけ行っているかの評価軸を加えた。販売員がより積極的にエステを行うことで、顧客とのコミュニケーションが増加し、既存顧客の定着につながったとしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ