北国からの贈り物/海外で店頭販売を強化/越境ECの土台作り

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シンガポールの高島屋で展開したコスメの期間限定店舗

シンガポールの高島屋で展開したコスメの期間限定店舗

 北海道産のカニなどをネット販売する北国からの贈り物(本社北海道、加藤敏明社長)は、海外での店頭販売を強化している。今年11月からインドネシア・ジャカルタ、来年3月からは中国・上海に進出する。対面販売で顧客の信頼を得て、ECに誘導していく狙いだ。
 アジア諸国でのEC事業の強化に向け、現地の百貨店で対面販売の取り組みを続けている。「遠回りのようであるが、海外で生鮮食品を売るにはブランドの知名度を高め、味や価格に納得してもらう必要がある」(加藤社長)としている。対面の接客で信頼を勝ち取り、将来的にECでリピートを促していく。
 進出8年目を迎えたシンガポールや、7年目の台湾ではブランド認知が進んでいるとし、店舗で集めた顧客データにDM、メール、電話などで商品情報を発信している。
 「生鮮食品の越境ECは物流コストが問題になる。ただ、あと5年ほどで海外への物流コストが大幅に引き下げられると見ている」(同)と話す。他社に先駆けて海外販売の土台を構築していく考え。
 生鮮食品以外に、化粧品、機能性表示食品の海外展開も行っている。中長期的に海外での流通総額を1000億円規模に高める計画だ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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