大地を守る会17年3月期/食品宅配売上高は116億円/オイシックスと統合でウェブ強化へ

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藤田和芳社長

藤田和芳社長

 大地を守る会(本社千葉県、藤田和芳社長)の17年3月期における売上高は前期比5.0%減の129億9300万円、営業利益は、オイシックスとの統合に伴う経費がかかったことで、同70%減の1億1250万円だった。
 主力の食品宅配の売上高は同5.0%減の116億2700万円で、その内、ECの売り上げは同19.8%増の11億8400万円だった。
 17年3月末時点での会員数は4万6145人。会員の集計方法を変更し、年会費1000円、月額利用料180円を支払っている人を会員と呼ぶことにした。
 減収は、新規会員が伸び悩んだことが主要因。オイシックスとの統合を踏まえ、ウェブマーケティングを強化した。新規獲得に注力した3年前に登録した会員の離脱が目立っているという。「LTV良い顧客を獲得に向けてさまざまな手法を試している段階」(百瀬武彦事業戦略部長)と話す。
 てこ入れの一環として、30〜40代の若年層を狙った献立キットを昨年8月に投入。週刊カタログ「ツチオーネ」に別チラシを追加するなど販促を強化した。昨年の販売数は17年3月期末で予算対比約20%増の1200万円、累計販売食数は8000食と好調で、全体の1割の会員が利用した。
 イベント(マルシェ)事業や卸事業、住宅事業などを含めた「その他事業」の売上高はほぼ横ばいの13億6600万円だった。
 18年3月期は、すでに大地を守る会の自社配送便でオイシックスの商品を届ける仕組みを試験的に導入。献立キットについては、オイシックスの製造工場に移行することも視野に入れる。
 電話によるアウトバウンドは継続。引き続きウェブ注文から宅配への誘導を促す。
 食品宅配事業の売上高は前期比6.9%減の108億円に設定。「数字を追うよりも仕組みを作り上げることを優先したい010」(同)と話している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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