消費者庁/「目の改善」に措置命令/だいにち堂は法的対応を検討

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措置命令について説明する三上伸治室長

措置命令について説明する三上伸治室長

 消費者庁は3月9日、新聞に掲載した広告が目の症状を改善できるかのように表示していたが、合理的根拠は示されなかったとして健康食品の通販会社だいにち堂(本社長野県、塚越和恵社長)に景品表示法違反で措置命令を行った。課徴金の対象になるという。だいにち堂は社会通念を逸脱した表現ではないとして、法的な対応も検討している。
 対象商品はサプリメント「アスタキサンチン アイ&アイ」。昨年6月27~30日にかけて、朝日新聞の全国版に広告を出稿した。
 広告では「ボンヤリ・にごった感じに」「ようやく出会えたクリアでスッキリ」といったキャッチコピーとともに、中年男性が新聞を読んでいる写真を掲載。消費者庁は、広告における表示が目の症状を改善するかのような誤認を招くと判断した。
 消費者庁はだいにち堂に対し、合理的な根拠を示す資料の提出を要求。提出された資料からは表示の裏付けとなる根拠が得られなかったという。
 今回の措置命令は課徴金の対象となるが、消費者庁は「売り上げを調査中であるため、金額を明らかにできない」(表示対策課食品表示対策室・三上伸治室長)としている。
 だいにち堂は措置命令に対し、徹底抗戦する構えだ。3月9日、通販サイト上で「今回の措置命令は、(中略)弊社内の問題にとどまらず、業界全体を委縮させる恐れがあると考えますので、法的に対処することを検討しております」と表明。
 本紙の取材に対し、「詳細については控えるが、近日中に今後の対応を発表する」(総務)と話した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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