三越伊勢丹HD/食品通販の新会社設立か/オイシックスとの共同出資と報道

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 日本経済新聞は9月28日、三越伊勢丹ホールディングス(HD)がオイシックスと共同出資で食品通販の新会社を設立すると報道した。両社は報道に対して「何も決定した事実はない」と発表。ただ、食品通販を立て直したい三越伊勢丹HDと、オムニチャネル戦略を進めたいオイシックスの思惑は一致しており、今度さらに関係を強化する可能性がある。
 報道によると、三越伊勢丹グループで食品宅配を行う三越伊勢丹フードサービスの食品通販部門を切り離して新会社を設立。出資比率は三越伊勢丹が51%、オイシックスが49%で調整中とされている。
 三越伊勢丹HDは13年、食品通販においてオイシックスと業務提携している。食品宅配の配送においてオイシックスの物流インフラを活用したり、オイシックスから野菜を仕入れたりしている。ただ、三越伊勢丹フードサービスは5期連続で赤字となっており、収益化の遅れている食品宅配事業の立て直しが求められていた。
 オイシックスは三越伊勢丹HDの百貨店やスーパーなどにリアル店舗を出店している。近年はネットに加えてリアル店舗での顧客獲得も強化。昨年10月には良品計画出身の奥谷孝司を招聘し、オムニチャネル戦略を推進していた。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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