【韓国EC市場の今】第6回 アパレル専門通販「ダークビクトリー」

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宋・ミラCEO(写真左)と金・ヒェリョンCEO

宋・ミラCEO(写真左)と金・ヒェリョンCEO

 「ダークビクトリー」は10年、EC発ブランドとして誕生しました。さまざまなアパレル商品や洗練されたコーディネート(コーデ)画像で、韓国20~30代女性の間で「スタイリング教科書」のイメージ構築に成功、成長を遂げています。
 「ダークビクトリー」を立ち上げたモデル出身の金・ヒェリョン氏と宋・ミラ氏の共同CEOは、看板モデルとして活躍しながら商品企画(MD)、撮影、オリジナル商品のデザインに至る運営全般を率いています。
 毎週、ワンピースやジーンズなど最新トレンドを反映した100~150種類のアイテムを投入することで、トレンドをリードする通販企業としても注目を集めています。

■オリジナル商品を強化

 2人のCEOがプロデュースしたオリジナルジーンズは発売以来、根強い人気を誇るロングセラー商品です。
 金CEOはオリジナル商品の人気について、「弊社ジーンズの場合、プレミアムブランドで使う生地を活用したことで、足は長く見え、太ももは細く見えるデザインにより、女性らしいラインを保つようにしました。自主制作システムの構築により、品質管理はもちろん、リーズナブルな価格実現も可能となりました」と話しています。
 「ダークビクトリー」はアクセサリーにも力を入れています。自分なりのオシャレを楽しむ多くの女性が、アクセサリーを購入していることに注目したからです。今年の夏シーズン向けに発売したオリジナル水着も、リピーターを中心に注目を集めているようです。

■14年、越境EC本格参入

 「ダークビクトリー」は14年、グローバルECプラットフォーム「カフェ24」を活用し、日本語や中国語(簡体、繁体)、英語で利用できる越境ECサイトを開設しました。
 参入当初は中国での韓流ブームを受け、中国における販売拡大に期待していました。ただ、実際には先に日本での反応に手応えを感じたといいます。
 これがきっかけとなり、日本のトレンドや顧客特徴が韓国と類似していることが分かったそうです。そこから日本向けの取り組みを徹底したことで、越境EC参入4年目となる17年上半期の売上高は参入初期に比べ10倍以上に成長しました。
(続きは、「日本ネット経済新聞」10月5日号で)


〈執筆者 略歴〉 
cafe24 マーケティング戦略研究所
  イ・シファン所長
 最近のEC市場において大きな話題となっている、「越境EC」に関するさまざまな経験やノウハウを蓄積している。記事の寄稿やセミナー講義、関連著書出版なども多数。日本や中華圏、英語圏市場進出を検討する企業に向けてマーケティング戦略、ビッグデータツール活用、ブランド戦略、CRM設計など専門的なコンサルティングを行っている。

「ダークビクトリー」の日本語サイト

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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