【Green Snap(グリーンスナップ) 西田貴一代表取締役社長】 〈”植物のインスタグラム”で急成長〉「植物栽培」の課題をECで解決

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 ”植物のインスタグラム”の異名を持つスマホアプリ「Green Snap(グリーンスナップ)」が、破竹の勢いでユーザー数を増やしている。20年5月時点で、ダウンロード数は180万件を突破した。新型コロナの影響による外出自粛は、自宅で家庭菜園などにチャレンジする層を捉えるきっかけとなった。同アプリには毎日、4万枚を超える植物の写真が投稿されて、「グリーンスナップ」には、多肉植物などを購入できるEC機能を持たせている。同社の西田貴一社長は「SNSとECの融合は、簡単なようで難しい。アプリが、EC利用後の植物栽培の課題解決につながるサイクルを作り出す」と話す。西田社長に、「グリーンスナップ」のユーザー拡大の背景や、EC機能の強化について聞いた。

■園芸以外のユーザーも拡大

 ─「グリーンスナップ」のユーザー数が急激に増加している理由は何ですか。
 少しずつユーザーが増えてアプリの認知度が高まってきたところに、コロナによる外出自粛が相まって、知名度が爆発的に向上したことが要因だと捉えています。
 もともと、14年にリリースされた植物の写真共有サービス「グリーンスナップ」ですが、昨年9月に、ダウンロード数が100万件を超えたころから、一気に雰囲気が変わりました。それまでは、園芸ファンのユーザーが多かったのですが、100万件を超えてからは、園芸ファン以外のダウンロードも増えています。アプリによって、「園芸を始めてみたい」という。ユーザーのマインドを喚起できているのです。
 コロナによる外出自粛が結果的に、アプリの利用を促しました。コロナで、在宅時間が増えた結果、自宅で家庭菜園をする人が増えたのです。コロナの影響が顕著になった20年3月に、アプリ上で、「#おうち園芸」というキーワードをつけて写真を投稿するよう、ユーザーに促しました。4月には「#おうち菜園」というキーワードも増やしました。このタグをつけた投稿が爆発的に増え、3万5000枚以上の写真の投稿につながりました。
 どんな検索キーワードからサイトを来訪したのか調べると、「withコロナ」の考えも相まってか、「自宅でできること」を探しているユーザーがどんどん増えていることが分かります。

(続きは、「日本ネット経済新聞」8月6日・13日合併号で)

〈プロフィール〉
西田貴一(にしだ・たかいち)氏
 1975年生まれ、同志社大学卒業。05年にアライドアーキテクツ株式会社へ入社し、取締役、上級執行役員CTO兼インキュベーション事業本部長を歴任。17年4月にアライドアーキテクツ株式会社より新設分割されたGreenSnap株式会社で代表取締役(現任)を務める。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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