【Allbirds 箕輪光浩マーケティングディレクター、石井孝憲ECシニアマネージャー】 〈米D2Cが国内でECスタート〉原宿店は売上世界一、返品無料のECで成長加速

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 米国のD2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)シューズブランド「Allbirds(オールバーズ)」は今年1月、日本市場に進出した。俳優のレオナルド・ディカプリオ氏が出資し、米国のニュース誌「TIME」が「世界で一番快適な靴」と評した注目ブランドが東京・原宿にリアル店舗を開設すると長蛇の列ができた。原宿のリアル店舗は、世界で一番売れている店舗になったという。4月1日、国内向けのECを開設したことで、さらに人気は高まりそうだ。日本でも注目を集めている理由や、EC展開の戦略について、Allbirds合同会社の蓑輪光浩マーケティングディレクターと石井孝憲ECシニアマネージャーに聞いた。

 ─「Allbirds」とはどんなブランドですか。
 蓑輪 石油由来の素材を極力排除し、サステナブルなマテリアル(素材)を使った商品を開発しています。環境負荷の低いビジネスモデルが認められ、「B Corp」の認証も得ています。トレンドに流されないタイムレスなデザインも特徴です。
 ─米国のサンフランシスコで誕生しているブランドですが、シリコンバレーのIT企業の思想に通ずるものがあるのでしょうか。
 簑輪 考え方はIT企業に近く、例えば人気モデル「ウールランナー」は、発売から3年ほどたちますが、これまでに30回ぐらいアップデートしています。もちろん開発段階で改良を重ねて発売していますが、発売後もお客さまの意見を吸い上げ、反映させることを重視しています。
 スマホアプリのようなイメージでアップデートできるのが、D2Cの良さでもあります。一般的な卸販売の場合、短期間に改良すると、小売店から新しいバージョンを求められるため、旧型の在庫が余ったり、営業面でも支障を来したりします。当社はD2Cなので、販売チャネルを自分たちでコントロールできます。
 ─顧客の声はどのように吸い上げているのですか。

(続きは、「日本ネット経済新聞」4月2日号で)

〈プロフィール〉
蓑輪光浩氏(写真左)
 74年生まれ。97年、NIKE JAPAN入社。11年よりユニクロ、16年よりレッドブルに勤務。18年にビル&メリンダ・ゲイツ財団 プロジェクトマネージャー就任。19年より現職。

石井孝憲氏(写真右)
 81年、東京生まれ。大手スポーツ用品メーカー、ラグジュアリーブランドを経て、20年にAllbirds合同会社にEコマースシニアマネージャーとして入社。


【プライベート】 仕事外でもサステナブル
 Allbirdsのスタッフは、普段からサステナブルを意識している。
 石井孝憲ECシニアマネージャーは、水筒を持ち歩き、なるべくペットボトルを買わないようにしたり、カフェではプラスチックのふたは外してもらうようにしているという。
 蓑輪光浩マーケティングディレクターは、自転車で通勤している。簑輪氏以外にも自転車通勤のスタッフが多い。
 石井氏も自転車通勤を始めようと考えているが、花粉症のため、花粉が収まるのを待っている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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