【インタビュー】ケンコーコム 橘田尚彦社長/品ぞろえ再拡充、さらなる増収狙う

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橘田尚彦社長

橘田尚彦社長

 ケンコーコムの14年12月期売上高は前期比10・0%増の208億2000万円となった。主力サイト「ケンコーコム」は減収だったが、楽天から譲り受け運営を開始したサイト「楽天24」の成長が業績拡大をけん引している。14年10月に代表取締役に就任した橘田尚彦社長は、商品数を再び増加させ、売り上げをさらに伸ばしていきたいという。「今期(15年12月期)は前期以上の成長を目指す」と語る橘田社長に、事業戦略について聞いた。

10%超の増収目指す

 ─主力サイト「ケンコーコム」の14年12月期の売上高は前期比7・4%減の159億6000万円でした。減収の要因は。
 当社が取り扱っている商材の、リアルも含めた市場は二桁成長しているわけではありません。プラスになるチャネルもあれば、マイナスになるチャネルもあります。当社には、14年1月から運営している「楽天24」というチャネルもあります。楽天ユーザーの中には、「楽天」という名前が付いたサイトという安心感や、ポイント還元率などのお得感から「楽天24」で買いたいと考える方もいるでしょう。ユーザーの好みや嗜好(しこう)によって購入先を選べるようにしたいと考えています。「ケンコーコム」の顧客が、「楽天24」に流れた分もあると思います。トータルで見たときに成長しているかが重要だと考えています。
 ─決算説明会では15年12月期の具体的な売上高予想を発表しませんでしたが、どのぐらいの成長を目指しているのですか。
 前期よりも高い成長率を目指しています。前期の「楽天24」の売り上げは分母が小さかったこともあり、極端にいうと四半期ごとに倍々のペースで伸びていきました。今期もそのペースで拡大していくのは難しいですが、「楽天24」が全体のけん引役になる可能性は大きいと思います。 
 ─競合企業との競争も過熱していますが、どのように差別化しますか。
 楽天グループの一員であることは強みとなっています。楽天が展開している「楽天BOX」(街中に設置した宅配ロッカーで商品を受け取れるサービス)などの取り組みにはいち早く参加しています。今後も楽天の取り組みにうまく乗っていきたいと考えています。「楽天24」では、楽天の会員情報を基に、属性や購買履歴などに応じて、サイト上でお薦め商品を表示する取り組みも実施しています。

(続きは日本ネット経済新聞 4月2日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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