【DECENCIA(ディセンシア) 山下慶子社長】〈通販企業初のシワ改善化粧品発売〉多様な「敏感肌ケア」のニーズを捉える

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 ポーラ・オルビスホールディングスのグループ会社で、敏感肌ケアの化粧品をECで展開するDECENCIA(ディセンシア、本社東京都、山下慶子社長)は10月1日、オイル状のシワ改善の薬用化粧品「アヤナス リンクルO/L コンセントレート」を発売した。山下社長によると、「EC専業企業として、シワ改善の薬用化粧品を発売するのは国内で初めて」だという。9月4日には、東京・新宿にある百貨店の三越伊勢丹に出店。通販の既存顧客とのタッチポイントとしても機能させ、顧客がディセンシアブランドを体験する際の価値の向上につなげたいとしている。「『シワ改善』と『リアルなタッチポイント』の両輪で、敏感肌の悩みを持つお客さまの多様なニーズを捉えていきたい」と話す、山下慶子社長に、今期の戦略について聞いた。

■あくまで敏感肌ケア

 ─シワ改善の薬用化粧品を展開するのは、ポーラなど大手3社に次いで4社目ですが、どのような狙いがあるのですか。
 当社は、あくまで「敏感肌ブランド」の化粧品を展開していきます。敏感肌ケアをしつつ、シワ改善も実現したいというお客さまのために、シワ改善の薬用化粧品の提供を開始するに至りました。今後も、敏感肌とエイジングの両方をケアする商品開発を行っていく予定です。これまで行ってきた取り組みと大きく違いません。
 ただ、「シワ改善」というキーワードは、新規のお客さまにも刺さりやすいでしょう。当社のシワ改善化粧品が、ディセンシアを知ってもらうきっかけになればいいと思っています。
 国内のシワ改善の市場は、当社のグループ会社であるポーラが開拓しました。ポーラは17年1月に、国内で初めて「シワ改善」をうたえる薬用美容液を展開し、資生堂、コーセーがそれに続きました。
 その中で、18年にコーセーがシワ改善の有効成分として医薬部外品の認可を取得したのが、「ナイアシンアミド」です。当社も、「ナイアシンアミド」を有効成分として使用しています。この秋には、当社以外にも、「ナイアシンアミド」を有効成分としたシワ改善の薬用化粧品を発売する企業があるようです。

(続きは、「日本ネット経済新聞」10月17日号で)

〈プロフィール〉
やました・よしこ氏
 1976年、愛媛県生まれ。鹿児島女子大学文学部を卒業後、北京清華大学へ留学。2000年、旅行代理店のエイチ・アイ・エスへ中途入社。05年以降派遣社員を経て、07年1月にポーラ・オルビスホールディングスへ入社。同社傘下の株式会社decencia(現DECENCIA)へ出向し、15年2月に同社CRM統括部長、17年3月から同社取締役。18年1月に代表取締役社長に就任。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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