【SUNVALLEY JAPAN 石淵頁代表取締役CEO】<消費者に還元するメーカーに>

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 中国に本社を置く小型家電メーカーのSUNVALLEY(サンバレー)グループの日本法人で、スマホアクセサリーやイヤホンなどを販売するSUNVALLEY JAPAN(サンバレージャパン、本社東京都)は、Amazonが優秀なセラーを表彰する「Amazonマケプレアワード2017」で最優秀セラー賞を受賞した有力なEC企業だ。同社では近年、日本のEC市場のさらなる成長を見据え、日本国内に自社倉庫やカスタマーセンターを新設するなど、ECの裏側の環境整備に対する投資を進めているという。「消費者に還元できるメーカーになるべく環境を整備している」と話す同社の石淵頁社長に、日本のEC市場のニーズの変化や、その中での同社の成長戦略について聞いた。

■成長の余地は多い

 ─Amazonで最優秀セラー賞を受賞しましたが、Amazonを軸にECを展開しているのですか。
 確かに、当社のEC売り上げは、Amazonでの売り上げがほとんどを占めています。当社はもともと、米Amazonでも大きな売り上げを作っていました。Amazonとともに、成長してきた企業の一つです。
 ただ、あくまでAmazonはチャネルの一つであると考えています。Amazonに依存しているわけではありません。消費者にとって最もメリットを還元できる販売チャネルがAmazonであると考えています。
 日本での販売においてAmazonに注力して展開してきた結果、大きな売り上げを上げられるようになっており、家電量販店などのオフラインのチャネルでの販売も伸びています。ソフトバンクホークスとコラボ商品を企画したことなどがきっかけとなり、現在はソフトバンクの実店舗でも商品を取り扱ってもらっています。
 18年12月期の当社の売上高は約40億円でしたが、リアルとECの売り上げ比率は半々の割合になっています。
 今後は、オフラインの取り扱い先を増やしつつ、ECでの販売ももちろん強化していく方針です。私は、日本のEC市場は今後も成長の余地が大きいと考えています。
 お隣の中国は世界でもEC化率が非常に高いです。特に若い世代には、何でもかんでもECで購入するという習慣があるように感じます。
 それに比べると、日本の平均EC化率はまだ10%にも達していません。「ECで買う」という文化は、日本では今後さらに浸透していくのではないかと考えています。

■国内に倉庫を開設

 ─成長が続く日本のEC市場で、販売を拡大するため、どのように体制を整えていく予定ですか。

(続きは、「日本ネット経済新聞」5月30日号で)


〈プロフィール〉
石 淵頁(シ・ペイジ)氏
 16年SUNVALLEYグループ入社。日本現地法人SUNVALLEY JAPAN代表取締役就任。Amazonを中心としたECビジネスにおいて日本でのディレクションを行う。家電量販店などへのオフラインビジネスも展開し、販売ルートを構築。現在はグローバルのオフラインビジネスのディレクションも手掛けている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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