【さくらフォレスト 田上薫 執行役員、御手洗智美 会報誌部門編集長】従業員満足が顧客満足に

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 健康食品などのECを運営するさくらフォレスト(本社福岡県、高島励央社長)の18年3月期のEC売上高は、前期比34%増の60億円となる見込みだ。経営コンサルティング事業などを行うココシス(本社福岡県)から、14年に分社化して以来、2桁成長を続けている。成長の背景には、定期顧客の定着率の高さがある。コンタクトセンターのオペレーターが顧客とそれぞれ信頼関係を構築することにより、定着率を高めているのだという。同社の田上薫執行役員は「『従業員の個性にフォーカスする』という理念と取り組みが、従業員満足だけでなく顧客満足にもつながっている」と話す。田上執行役員と、会報誌の編集長を担当する御手洗智美氏に、同社のCRM施策の裏側について聞いた。

■他社にまねできない理念を実践

 ─さくらフォレストはここ数年2桁成長を続けています。成長の背景には独自のCRM施策があるように思いますが、どのようなものか教えてください。
 田上 当社では、お客さま一人一人に寄り添う、いわゆるワントゥワンのCRMサービスを展開しています。具体的には、お客さまの気持ちを知るため、「社員全員がコールセンターのオペレーターを経験する」「オペレーターがお客さまに直筆の手紙を書く」「お客さまが当社が所在する福岡にいらっしゃった際には、オペレーターが市内を案内する」といった取り組みを行っています。
 ワントゥワンのCRM施策は、ほかの通販企業でも実施していますが、当社には、他社がまねできない独自のファンづくりの考え方があります。それは、「従業員の個性にフォーカスする」ということであり、「従業員の強みを伸ばす」ということです。
 通販事業を始めた当初から、お客さまと、友人や家族のような信頼関係を構築したいと考えていました。そうすれば、お客さまに通信販売を継続して利用してもらえると考えたのです。お客さまに当社のファンになっていただき、自然な形で「定期購入を続けたい」と思ってもらいたいのです。そのためには、「従業員の個性にフォーカス」するということが重要だと考えています。


■スタッフの個性にフォーカス

 ─「個性にフォーカスする」とは具体的にどういうことですか。

(続きは、「日本ネット経済新聞」4月19日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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