【トレジャー・ファクトリー 野坂 英吾 社長】古着・趣味用品の中古ECを展開/EC売上高は毎年20%成長目指す

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野坂英吾 社長

野坂英吾 社長

 全国に約150の実店舗を展開する総合リユース企業のトレジャー・ファクトリーは、古着や趣味用品のEC事業を展開している。EC事業の年商は約10億円で、18年2月期については前期比約20%の増収を見込んでいるという。同社の野坂英吾社長に、EC事業の展望やリユース業界の景況感などについて話を聞いた。

■マンションでの催事型買い取りも実施

 ーーーまず御社の概要を教えて下さい。

 当社は、総合リユース企業です。実店舗による買い取り販売が中心です。95年に創業し、07年に東証マザーズに上場、14年12月には東証一部に市場変更しました。直近の業績としては、17年2月期の全社売上高は133億2500万円でした。総合リユースショップの他に、「古着」「スポーツ・アウトドア用品」「ブランド品」といった切り口の特化型の実店舗を各地に展開しており、全国に約150の実店舗を持っています。99年からはEC事業も開始しました。中古品については、店頭買い取りのほか、出張や宅配買による買い取りも実施しています。催事型の買い取りも行っており、例えば高級マンションのロビーのスペースを借りて、住民から買い取りを受け付けたりもしています。

 ーーーEC事業について教えて下さい。

 従来は、「トレジャー・ファクトリースタイル」というECサイトで、ほぼアパレルのみを販売していました。17年10月には、スポーツ用品や楽器といった趣味用品を中心に扱う中古品ECサイト「トレファクONLINE(オンライン)」を開設しました。これまで、当社で古着以外の商品を購入するには、ECサイトでの取り扱いがないため在庫を持つ実店舗に足を運んでもらう必要がありました。顧客の取りこぼしが少なくなかったのです。商品を実店舗間で融通し合うようなことも行っておりません。そのため、千葉にあるスポーツ専門店に、北海道からわざわざ買い物に来て下さるというお客さまもいらっしゃいました。こうした課題を解決するため、新たに趣味用品などを扱うECサイトを開設することにしたのです。「トレファクオンライン」では、まずは当社をよく使ってくれているお客さまを囲い込みたいと考えています。
 当社の考え方としては、ECを活用しながら、全体を成長させられればと考えています。商品はネットで買っていただいても、実店舗で買っていただいても構わないということです。「トレファクオンライン」を開設したことにより、実店舗に足を運んでくれるお客さんも増えてきています。

 ーーー宅配買い取りも手がけていますが、商品の販路はどのように振り分けるのですか。

 宅配買い取りの窓口担当者が商品ごとに販路を決めています。例えば、単価が安すぎる商品はネットに出品しても利益が出しにくいので実店舗での販売に回す、といったように窓口担当者が独自に判断しています。

■EC事業の年商は約10億円

 ーーーEC事業の売り上げはどうですか。

(続きは、「日本ネット経済新聞」1月25日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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