【「よなよなの里」 ヤッホーブルーイング 井手直行 社長】クラフトビール市場の活性化目指す

 クラフトビール「よなよなエール」の醸造・販売を行っているヤッホーブルーイング(本社長野県、井手直行社長)はネット上などで「おもしろい」コンテンツを発信することにより、多くのファンを獲得してきた。ECサイト「よなよなの里」における、17年3月期のビールの年間契約(定期購入)者数は、前期比30%増になったという。10月7日に東京・神宮外苑軟式球場で開催した大型リアルイベント「超宴(ちょううたげ)」には約4000人のファンが集まるなど成果を見せている。同社は9月28日、クラフトビールメーカーの銀河高原ビール(本社岩手県、小谷昇義社長)を買収すると発表し、話題となった。同社の井手直行社長に銀河高原ビールの買収の狙いなどについて話を聞いた。(インタビューは10月19日に実施)

 ーーー銀河高原ビールの買収の経緯について教えてください。

 いい話があれば積極的にM&Aを行うという考えはもともとありました。今回の件では、まさにいい話をいただいたわけですから、お受けすることにしたということです。9月28日に、銀河高原ビールの親会社である日本ハウスホールディングスと、銀河高原ビールの全株式の譲受について合意し、株式と債権の譲渡契約、不動産譲渡契約を締結しました。株式の譲受は10月31日を予定しています。取得価額は公表していません。
 当社は、日本のクラフトビールメーカーの中で最も知名度の高い会社だと自負しており、次に知名度が高いのが、銀河高原ビールだと考えています。両社は、同じクラフトビールメーカーと言えど、基幹商品の特性が違います。当社は、大麦麦芽を使用して醸造する「ペールエール」と呼ばれるビールを中心に扱っています。一方で、銀河高原ビールでは「ヴァイツェン」「白ビール」などと呼ばれる小麦麦芽を中心に醸造するビールをメインに販売しています。
 両社が異なる強みを持つことから、一緒になることで、相乗効果を生むことができると期待しています。ビールの消費量は落ち込んでいます。その一方、クラフトビールの市場は伸びてきており、今後さらに伸びていくと確信しています。今回の買収を、クラフトビール市場のさらなる活性化につなげられると考えています。

 ーーー買収後の具体的な取り組み内容についてはどうですか。

 現段階ではまだ株式譲受前であり、詳しいことは決まっていません。役員体制や当社から社員が行くかどうかも未定です。まずは先方の会社の詳しい状況を把握して戦略を練っていきたいと考えているところです。考えられることとしては、先方もEC事業を展開していますので、EC運営のノウハウの共有などを手掛けていく可能性はあると思います。ただ実は、先方のEC事業の体制についてもまだ把握しきれていない状況ですので、可能性の話でしかありません。

(続きは、「日本ネット経済新聞」10月26日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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