【3ミニッツ 細川 潤 取締役副社長COO】動画メディアがEC本格化/広告打たずに初月売上6000万円

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細川潤氏

細川潤氏

 ファッション動画マガジン「MINE BY 3M(マイン・バイ・スリーエム、以下MINE)」を展開する3ミニッツ(本社東京都、松田昌賢社長兼CEO)は16年7月、オリジナルファッションブランドのEC展開を開始した。SNSで高い影響力を持つインフルエンサーとブランドを立ち上げることにより、広告を一切打たずに初月売り上げ6000万円を記録したという。今年2月にはソーシャルゲーム事業などを行うグリーの傘下に入り、経営基盤を強化した。3ミニッツの細川潤取締役副社長COOに、インフルエンサーや動画を活用したEC事業について話を聞いた。

■300万ユーザー獲得

 ーーー「MINE」はどのようなメディアですか。

 20代後半~30代前半の女性をターゲットにしたファッション動画マガジンです。15年6月にサービスを開始し、現在までに累計300万人のユーザーを集めています。動画はスマホアプリやブラウザーに加えて、フェイスブックやインスタグラムなどSNSの公式アカウントでも配信しています。SNS上で動画を閲覧し、シェアするユーザーもたくさんいます。
 ファッション以外にコスメやライフスタイルに関する動画も配信しています。動画はすべて、当社の編集部で制作したものです。インフルエンサーを起用し、ファッションの着こなしを提案したり、メークのハウツーを伝える動画も掲載しています。

 ーーー昨年7月から独自ブランドのEC展開を開始した経緯は。

 「MINE」は動画で紹介している商品情報も合わせて配信しています。ユーザーは動画を見て、紹介されている商品が気に入ったらブランドサイトやECサイトにすぐに飛ぶことができる仕組みになっています。
 ファッション誌ですと読者が気に入った商品を買おうと思っても、リアルの店で店員に聞いたり、スマホやパソコンでブランド名を検索して、該当の商品を探す必要がありました。「MINE」だったら、ユーザーの検討から購入までの意思決定経路を最短にできます。
 当社ではSNSなどで発信力のあるインフルエンサーを活用したマーケティングを支援する事業も展開しています。「MINE」の特性に加えて、インフルエンサーを活用するノウハウを持っていたことから、インフルエンサーと一緒に立ち上げたファッションブランドのEC事業を展開することにしました。

 ーーーインフルエンサーを起用するメリットは。

 最近はインフルエンサーがブランドを立ち上げてファンを中心にプロモーションしていくというマーケティングが増えています。当社はそのようなSNSにおけるインフルエンサーマーケティングを先駆けて展開しようと考えていました。
 特に最近の若い消費者は、テレビや雑誌をあまり見なくなっています。一昔前のようにマスメディアに情報を投下し、みんなが同じようなものを買うというようなマーケティングは通用しなくなってきました。

(続きは、「日本ネット経済新聞」5月18日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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