〈百貨店の食品宅配・EC好調〉/”プチ贅沢”需要で注文急増

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高島屋が展開する「ローズキッチン」はウェブ受注が18%から32%に急増

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛や「新しい生活様式」の広がりで、生鮮品を中心にした食品EC・宅配に追い風が吹いている。特に、百貨店業界では店舗が苦戦する一方で、食品をネット通販や宅配で販売する企業の売り上げが順調だ。三越伊勢丹の食品EC「ISETAN DOOR(イセタンドア)」の直近3カ月の売上高は2.4倍、高島屋の食品宅配「ローズキッチン」は、20年3―8月期(中間期)の売り上げが前年通期の実績に迫る勢いだ。自宅で普段より少しいいものを求める”プチ贅沢”のニーズを取り込んでいる。

■三越伊勢丹、半年で会員倍増

 三越伊勢丹ホールディングス傘下の三越伊勢丹が手掛ける食品EC事業「ISETAN DOOR(イセタンドア)」はコロナ禍を受け、購買単価が約10%上昇したほか、期初の4月度に1万6000人だった会員数が10月末現在で3万人に拡大。直近3カ月間の売上高は2.4倍に急伸している。
 「イセタンドア」は、オイシックス・ラ・大地との共同事業で、伊勢丹のデパ地下の人気商品や、「Oisix(オイシックス)」の有機野菜、ミールキットがネットで購入できる。「オイシックス」と同様、定期購入の仕組みを取り入れ、安定的な収益確保を目指している。
 三越伊勢丹の「エムアイカード」を持つ約265万人の会員に向けてメルマガなどで「お試しセット」を提案しているほか、三越伊勢丹と接点を持つ人にSNSやウェブ広告などで訴求している。
 スマホからの受注が全体の8割を占める。21年3月期の売り上げは前期の倍増を計画する。
 デジタル事業部・定期宅配営業部の青木慎吾チーフディレクターは「今年は攻めの年と位置付け、オンライン接客やメーカーからの提案も積極的に増やし、オリジナル商品の開発やライフスタイル商品を拡充して会員の満足度を高めていきたい」と力を込める。


■高島屋は上期に会員1.5万人増

 高島屋が首都圏(1都7県)で展開する食品宅配「ローズキッチン」では、20年2月期の売上高が前期比12.5%増の28億円、20年3―8月期(中間期)は21億円だった。21年2月期の売上高は42億円を見込む。

(続きは、「日本ネット経済新聞」11月12日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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