ファーストリテイリング/倉庫さらに自動化/日仏のロボットベンチャーと提携

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(写真左から)ファーストリテイリングの神保拓也グループ上席執行役員、MUJINの滝野一征CEO、ファーストリテイリングの柳井正社長、ダイフクの下代博社長、Exotec Solutions SASのロマン・ムーランCEO

(写真左から)ファーストリテイリングの神保拓也グループ上席執行役員、MUJINの滝野一征CEO、ファーストリテイリングの柳井正社長、ダイフクの下代博社長、Exotec Solutions SASのロマン・ムーランCEO

 ファーストリテイリングは11月13日、ロボットコントローラー開発のMUJIN(ムジン、本社東京都、滝野一征CEO)、ロボットピッキングメーカーのExotec Solutions SAS(エグゾテック・ソリューションズ、本社フランス、ロマン・ムーランCEO)と提携した。昨年10月に提携したマテハン機器のダイフクに加え、日仏のロボットベンチャーと組むことで、国内外の倉庫をさらに自動化する。
 ファーストリテイリングは、サプライチェーン改革に着手している。情報を一元管理し、企画から製造、輸送までのリードタイムを短縮したい考えだ。
 「実店舗やECサイトにおいて『お客様がほしいものが、いつもある』状態を目指している。今回、ダイフクさまに加え、ムジンさま、エグゾテック・ソリューションズさまとパートナーシップを結ぶことで倉庫をさらに自動化し、リードタイムを短縮できる」(神保拓也グループ上席執行役員)と話す。
 柳井正社長は、「世界でネットがサービスと融合される中、マテハンだけでなく人工知能、ロボティクス、センサーが共存し、エンド・トゥ・エンドでサプライチェーンを構築した企業が一番成長する。あるいはそういった企業だけが今後の世界を作っていく」と見ている。
 今回の提携により、MUJINとユニクロのアパレル商品に適合したピッキングロボットを開発し、国内外の倉庫に導入する。モーションプランニングAIを用い、形状が柔らかく種類が豊富なアパレル製品を正確にピックアップし、効率良く梱包できるようにしたい考えだ。
 MUJINの滝野社長は、「当社は知能ロボットを含んだ完全物流自動化を達成したいと考えている。それには自社製造かつ自社物流を持ち、高い成長率を誇る企業と組みたいと考えていた。まさにその企業がファーストリテイリングさまだ」と話す。
 ファーストリテイリングはエグゾテック・ソリューションズの自動運搬ロボット「スカイポッド」を国内外の倉庫に導入する。
 エグゾテック・ソリューションズのムーランCEOは、「『スカイポッド』は秒速4メートルで動き、高さ10メートルの棚にまで登り、商品の入っているボックスを取りに行く。最大搭載量は30キログラムまで大丈夫だ。受注量が増えても、ロボットの台数を増やしたり、棚を増設するだけで対応できる」と説明する。

MUJINと開発するアパレル製品向けピッキングロボ

MUJINと開発するアパレル製品向けピッキングロボ

Exotec Solutions SASの自動運搬ロボ「スカイポッド」は棚を登る

Exotec Solutions SASの自動運搬ロボ「スカイポッド」は棚を登る

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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