ファッションECにおいて「サイズへの不安をいかに解消するか」は、永遠の課題だ。このサイズ問題の解決に向けて有力事業者が相次いで新たな一手を発表した。ゾゾは4月25日、ブランドの商品をマルチサイズ(多サイズ)展開するサービスを開始すると発表。米国ではナイキがスマホカメラで足を撮影することにより、自分にフィットした靴を購入できる新機能の提供を開始した。ユナイテッドアローズ(UA)は、博報堂DYメディアパートナーズやシグマクシスと設立した合弁会社で試着画像をシェアするアプリの提供を始めた。サイズ問題解消の本命はどのサービスなのか。各社の動向を追った。
ファッションEC企業はサイズ問題解消にさまざまな手を打ってきた。ロコンドのように返品を無料にして自宅で試着することを促したり、サイズレコメンド機能でユーザーに最適なサイズをサイト上で提案したりしている。
ゾゾは計測データをもとに自分の体型に合ったプライベートブランド(PB=自主企画)商品を購入できるサービスを提供した。しかし、19年3月期におけるPB事業の売上高は、期初目標が200億円だったのに対し、実績は27億6300万円にとどまった。
一方、PBのデニムやTシャツが「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」内でトップクラスの売り上げを上げたことや、ユーザーアンケートの結果(写真(1)参照)から、マルチサイズには確かなニーズを感じている。
さらにユーザーアンケートで、「お気に入りのブランドの服があなたの理想のサイズで販売されていたら購入してみたいと思いますか?」という質問に対して、99%が「はい」と回答したという。
■サイズ減でリスク減
ゾゾはユーザーアンケートの結果をもとに、ブランドと共同でマルチサイズ商品を開発し、
(続きは、「日本ネット経済新聞」5月16日号で)
〈ファッションEC〉 サイズ問題解決へ/ゾゾ、UA、ナイキが新手法で模索
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