楽天 18年12月期/売上は初の1兆円超え/流通総額は11.2%増

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決算説明会で登壇する三木谷浩史社長

決算説明会で登壇する三木谷浩史社長

 楽天の18年12月期における売上高は、前期比1兆1014億8000万円だった。会員基盤を生かし、ECや金融事業が成長。国内EC流通総額は同11.2%増の3兆4310億円となった。投資を強化している国内EC事業の、物流施策やモバイル事業が今後の成長エンジンになるという。
 国内EC流通総額は18年後半にかけて成長を加速。純第4四半期(18年10—12月)は前年同期比12.9%増となった。純第4四半期の流通総額におけるモバイル比率は同6.0ポイント増の70.2%に拡大。楽天カードの決済比率も拡大しており、会員の囲い込みが進み、流通総額拡大に寄与している。
 三木谷浩史社長は「最後の大きな難関である物流事業にも大きな力を注いでいる」と話した。
 全店の配送料を統一化する取り組みついては、「まだいくら以上が全品配送料無料になるかは言えないが、一定金額以上は配送料がかからなくする。さらに、それ以下の金額では統一的な配送料を設けることによって標準化された配送サービスを提供できる」(三木谷社長)と説明した。
 物流事業同様に投資を強化しているモバイル事業について、「世界で初めてのクラウドベースの仮想化されたネットワークを構築する。メンテナンスコストは他社の10分の1、20分の1となる」(同)と後発の利を紹介した。
 キャッシュレス決済が盛り上がる中、決済サービス「楽天ペイ」のスマホ決済対応箇所は約300万に上り、国内最大規模だという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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