【有識者に聞く! 〈2019年のEC市場展望〉】 新技術恐れず、ヒトの力を最大化

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 本紙は有力なEC事業者や著名なECコンサルタント、マーケッターに19年のEC市場展望について、テーマ別に見解を聞いた。テーマは(1)現実味増す、AI活用(2)業務自動化・効率化(3)興隆続く越境EC(4)広がるキャッシュレス決済(5)ECモールの動向と対応(6)リピートECのマーケティング(7)消費増税の影響はいかに(8)自動化進む次世代物流(9)どうなる、ライブコマース─の9項目。有識者の見解からは新たなテクノロジーを恐れず、ルーティン業務は自動化を図りながら、改めて”ヒト”が取り組むべき課題を整理し、能力を最大限発揮すべきという見解を読み取ることができた。


 昨年末、ジュンとマッシュホールディングスが、ECモールに参入するというニュースが飛び込んできた。ストライプインターナショナルも昨年、ソフトバンクと共同でECモールを立ち上げたばかりだった。
 ファッションECの雄であるゾゾに、「アパレル大手の相次ぐECモール参入は脅威か」と聞くと、「それだけ大手企業の経営陣もECに本腰だということ。EC業界が盛り上がる取り組みは歓迎したい」と答えた。
 こういった動きはファッション業界に限ったことではない。後れを取っていた大手企業も待ったなしの状況だ。


■技術革新を味方に
 大手企業ほど大きな資金を投資し、最新テクノロジーを効果的に活用できる。ただ、イノベーションは中小企業にも味方になる。技術が進化すると陳腐化し、専門家でなくても活用できるようになる。AIも将来的には、中小企業が簡単に活用できる技術になるかもしれない。
 大手も中小企業もやるべきことは、自社の魅力を見つめ直すこと、テクノロジー全盛の時代だからこそヒトの力を最大限発揮できる環境を整えることだろう。
 有識者が語る「19年のEC市場展望」では、厳しい環境の到来を告げるものもあるが、真摯(しんし)に取り組む事業者に勇気をくれる言葉もある。19年のEC市場の道しるべとして有識者の見解を参考にしてほしい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ