JA全農/コメ輸出でアリババと提携/年間500トンの輸出が目標

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 全国農業協同組合連合会(JA全農、本部東京都、長澤豊会長)は、中国EC大手アリババと提携し、日本のコメの輸出を強化している。17年12月31日に、アリババが中国国内のECサイト「天猫」内にJA全農のコメの特設ページを設け、販売を開始した。JA全農はテストとして国産米4トンを輸出、売れ行きを見ながら18年12月30日までに、計500トンの輸出を目標とする。
 価格は2キログラム袋詰めで、3000円程度に設定する。中国国内の高所得層を中心に贈答品などとしての需要を見込む。輸出するコメは石川・三重の二県で生産されたもの。
 コメの生産量は新潟県が最も多いが、東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、中国は新潟県や宮城県など東日本の10県で生産されたコメの輸入を停止している。全農では、福島県とは距離があり中国に輸出可能な石川県や三重県産を輸出商品として選んだという。
 農林水産省によると、16年4月~17年3月の1年間の中国本土へのコメの輸出量は約360トンで、海外輸出量全体の4%未満にとどまる。JA全農は17年8月に香港のECサイト「HKTVmall(エイチケーティーヴィーモール)に出店するなど、香港のEC市場に向けてのコメ輸出も強化している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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