オイシックスドット大地/22年3月期、売上高1000億円を計画/大地を守る会と統合で業容を拡大

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高島宏平社長(写真右)と藤田和芳・大地を守る会社長

高島宏平社長(写真右)と藤田和芳・大地を守る会社長

 食品ECのオイシックスドット大地(旧オイシックス)は、23年3月期(22年度)をめどに、17年3月期の売上高比で約2.6倍となる1000億円、会員数同150%増の50万人の達成を目指す。中国・上海で事業展開を開始するほか、販売が好調な「ミールキット」を業界ナンバーワンに育てあげていく。主力の食品宅配を伸ばすほか、M&Aも積極化して事業領域の拡大を図る。食品宅配の大地を守る会(本社千葉県)との経営統合で開いた戦略記者会見で、高島宏平社長が明らかにした。食品EC業界は、再編や異業種からの新規参入が進んでおり、食品宅配、EC、生協、ネットスーパーといった競合がひしめく。キット市場への新規参入も多く、どのように成長を維持していくのかに注目が集まっている。

 オイシックスドット大地は10月1日付で、食品宅配の大地を守る会と経営統合した。それぞれの事業ブランド「Oisix」と「大地を守る会」は維持しつつ、それぞれの強みを生かしてさらなる成長を目指す。今回の経営統合により、17年3月期の実績合計で売り上げは360億円規模になり「(自然派食品宅配・通販企業の)業界ナンバーワン企業」(高島宏平社長)となる。
 経営統合を機に、23年3月期に売上高1000億円を目指す拡大戦略を打ち出した。18年3月期は売上高380億円、定期購入会員数20万人の目標を掲げる。新規会員獲得の苦戦で減収が続く大地を守る会を回復軌道に乗せることがまずは重要としている。
 成長戦略の柱に掲げるのがキット商品だ。13年7月に発売したキットは17年6月末で累計出荷数600万食を突破し、会員も順調に伸ばす=左図表。生産拠点の増強を進め、新たな製造拠点を18年3月期中に稼働。生産能力を現在の2.5倍に増やす。著名人やレシピブックなどと組んで、レシピを再現できるキットの拡販をして、新たな顧客層との接点拡大につなげる。
 大地を守る会のノウハウを活用する形で、オイシックスでも雑貨などの非食品の取り扱いを始めることで、月間平均購入金額を年に3%成長させ、1.6万円にする。付加価値の高い「プレミアム会員制度」も積極的に生かす。

(続きは、「日本ネット経済新聞」10月19日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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