メールマーケの重要性増す/フォローにメール、拡散にSNSの使い分け

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 SNSやメッセージアプリなど、EC事業者が顧客に情報を発信できるメール以外のツールが増えてきた。それでも、ECサイトからのお知らせを受け取る手段にメルマガを選ぶ消費者はまだまだ多いようだ。SNSは情報の拡散性に効果的な一方、メール配信システムには顧客フォローの仕組みが備わっているため、顧客育成に向いている。メールマーケティングの特徴と強みを再確認し、「今後も活用し続けられる販促ツール」として重視する必要がありそうだ。   (13~15面に特集記事)


■情報受け取る有力ツール
 SNSやメッセージアプリによるコミュニケーションが一般化したとは言え、メールマーケティングはECにとって必要不可欠なツールだ。
 ソフトウェア開発のジャストシステム(本社東京都、関灘恭太郎社長)の調査によると、「ECサイトが発信するお知らせをどのように受け取っているか」という質問に対し、「メルマガ」(69.7%)が最も多く、「プッシュ通知」(19.5%)、「SNS」(19.1%)、「郵送のダイレクトメール」(16.8%)の順となった。
 SNSやプッシュ通知は届いた瞬間に見てもらいやすい傾向にあるものの、メールも「すぐに見る」「同日中に見る」を合わせると65.4%となり、早く見る人が多いことに変わりない。
 メール配信システム「配配(はいはい)メール」と「クルメル」を提供するラクス(本社東京都、中村崇則社長)の調査でも、SNS経由の商品購入経験は約3%だったのに対し、メール経由は約53%と販促効果の高さが表れている。
 SNSは「いいね!」や「お気に入り」など、比較的気軽にユーザーがアクションを取りやすい上、短時間で情報を拡散できるため、潜在顧客を発掘できる可能性が広がる。
 一方、メールは顧客が購入した商品や日時に合わせて配信内容や時間を変えられたり、セグメント化してフォローアップができるなど、一度獲得した顧客のフォローに向いているという声がメール配信システム提供各社からは聞かれる。
 メール配信システムはステップメールの設定など、顧客フォローの仕組みがすでに確立している。メールとSNSは用途によって使い分ける必要があるようだ。

(続きは、「日本ネット経済新聞」12月1日・8日合併号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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