”米国ではアマゾン決済をリアルにも展開”
米・アマゾンドットコムでは自社で運営するリアル店舗などにも「「Amazonログイン&ペイメント」を導入しているという。グローバルで同決済サービスを統括するバイスプレジデントのパトリック・ゴティエ氏は、「ショッピング体験はデジタル化されつつある」とみている。サービスの展望やショッピングの進化についてゴティエ氏が語った。
「Amazonログイン&ペイメント」は他社の決済サービスと基本的に違う点がある。われわれが提供しているのは決済だけでなく、チェックインやアイデンティファイ(個人認証)にまで目を配っている。さらにオンラインだけでなくリアルにも展開している。
一つの事例は、われわれが展開しているリアルの本屋「アマゾンブックス」だ。アマゾンのアプリをこの店舗で使うと、本を探すことができ、さまざまなお薦めを見て購入する本を決めることができる。オンラインの価格とリアルの価格を比べることも可能だ。
そして実際に本を購入する際の支払いまで完結できる。これまでオンラインでしかできなかったショッピングの経験をリアル店舗でも実現できるようにした。今ではオンラインとリアルの境界線が曖昧になっているといっていいと思う。
■買い物が境目なく続く
新しいショッピングの経験や提案ができるようになったのだ。ニューヨークの高級セレクトショップ「ModaOperandi」では、アマゾンのアプリで顧客からの来店予約や商品の取り置きに対応している。
店舗では来店前に顧客の好みを把握でき、その好みに合わせた商品を用意する。顧客が来店時に(ビーコンやQRコードで)チェックインすると店舗でも顧客が来たことを認識し、接客を始めることができる。顧客はオンライン上のショッピングを、リアルで境目なく続けることができるのだ。
これまではオンラインとリアルのショッピングは別のものだった。今後はそれらが組み合わさったコネクテッドコマースを実現できるようになる。顧客はよりパーソナルでリッチな購入体験を味わうことができる。
今年はこの新しい取り組みのスタートだった。今後、日本を含めた展開地域でもこのような、リアルも含めた取り組みを進めていきたい。
【アマゾン決済の可能性】アマゾンドットコム バイスプレジデント エクスターペイメントサービス パトリック・ゴティエ氏
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