政府/来春にも水質基準の規制強化/全国の水道では「PFAS」基準値以下(2024年12月12日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 政府が、発がん性が疑われる物質「PFAS(ピーファス、有機フッ素化合物)」について安全性に関する対策を強化する姿勢を示したことを機に、浄水器や浄水型ウォーターサーバーのニーズが高まっている。12月3日には、石破茂首相が参院本会議で、来春をめどに、「PFAS」などの水質基準を見直し、規制を強化する方向性を示した。環境省は11月29日、「PFAS」のうち、代表的な「PFOS(ピーフォス、ペルフルオロオクタンスルホン酸)」「PFOA(ピーフォア、ペルフルオロオクタン酸)」に関する調査の結果について公表。国内のほとんどの水道水で、暫定目標値以下だという調査結果を明らかにした。


■水質基準に新項目か

 水道法では現在、「水質基準に関する省令」で、一般細菌や大腸菌、ヒ素、六価クロムなどの51項目で、それぞれ基準値以下を維持するように定めている。
 政府は今後、「PFOS・PFOA」を、水質基準の52項目目として加えることを検討していくとみられる。
 環境省の調査では、全国の水道の調査で、19年度が11件、21年度が5件、22年度が4件、「PFAS」の暫定目標値を超える値が検出されていた。東京都では、17区市の28カ所の地下水で、暫定目標値を大幅に超える値が検出されていた。
 環境省がこのほど公表した資料では、24年4月から9月30日までに、水道における「PFOS・PFOA」の検出状況を把握する調査を、1745件実施したとしている。そのうち、「PFOS・PFOA」の暫定目標値である1リットル当たり50ナノグラムを超過した調査は、0件だったとしている。
 一部調査の対象にならなかったケースもある。環境省によると、そうした点を差し引いても、国内の給水人口の少なくとも98.2%について、「PFOS・PFOA」が暫定目標値以下だったことが確認できたとしている。
 現在、テレビや新聞、週刊誌の報道で、

(続きは、「日本ネット経済新聞」12月12日号で)

石破茂首相(出典:首相官邸)

石破茂首相(出典:首相官邸)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ