熊本地震に支援の輪/各企業が被災地支援実施

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タンスのゲンは支援物資として毛布類2000枚超を寄付した

タンスのゲンは支援物資として毛布類2000枚超を寄付した

 地震が通販大国・九州を襲った。気象庁によると「熊本地震」は依然余震が続いており、4月26日午後3時時点で震度1以上を観測する地震は900回を超えた。EC業界においても被災地支援活動が広がっている。EC関連企業などの被災地支援活動を一覧表にまとめた(=表参照)。楽天は出店者有志による物資の支援を実施。熊本に本社を置く、えがおや再春館製薬所は自社敷地を一時避難所として開放し、飲料水や食事を提供した。九南サービスは社員自ら車両を用意し、被災地に支援物資を届けた。

 楽天は、熊本市・宇土市の担当者と連絡を取り、「現在必要としている物資」を確認。楽天市場の出店者有志による物資支援を実施した。ケンコーコム、爽快ドラッグなど計16社が水や加工食品の提供を行った。
 えがおは本社1階のホールを開放、一般避難者を受け入れた。
 社内で確保した水や食料品を避難者に提供。社員の自宅から炊飯ジャーをかき集めて、おにぎりやみそ汁を作り、避難者に提供したりもしたという。
 再春館製薬所は、約150台を収容できる駐車場を避難場所として開放した。飲料水やおにぎりの提供を行ったほか、避難者のためにトイレも開放した。
 九州地区の他県に本社を置くEC企業も支援に乗り出している。
 自然食ECの九南サービス(本社宮崎県)は震災後、社員自らが車両を運転し、水などの支援物資を被災地へ届けた。
 家具ECのタンスのゲン(本社福岡県)は、4月18日に熊本県庁が開設した義援金受入口座へ100万円を、熊本・阿蘇市が開設した阿蘇市熊本地震義捐金受入口座へ50万円を、それぞれ寄付した。支援物資として毛布類1636枚を佐川急便の支援システムを通じて提供。さらに福岡・大川市を通じて、着る毛布500枚を被災地へ寄付したという。
 ECサイトのポイント制度を活用した寄付活動も相次いでいる。BB通販のアスクルや大塚商会、カウネットはそれぞれのポイント制度を活用して寄付を募集している。楽天は、ポイントだけでなく、クレジットカード払いや現金振込、電子マネーでも被災地に寄付ができる募金活動「楽天クラッチ募金」を開始した。
 オイシックスやガイア・エヌピー、スパイスライフ、フレックス、ライフスタイルアクセントは商品購入金額の全額や一定額を義援金として活用する支援を実施している。
 オイシックスや大建工業、ファンケル、ランクアップは被災者のニーズに沿った自社製品を支援物資として提供した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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