【千原弁護士の法律Q&A】224 特商法罰金額1億円に。警察問題への対策あれば。

”刑事罰の対象範囲把握し対策を”

(質問) 来年から特商法の改正で、罰金額が1億円になりますよね。先日の千原先生の記事を読んで、罰金額が実際に1億円になるケースはほとんどないのだということが分かりました。しかし、やはり警察沙汰になることは絶対に避けたいと思います。そのために特商法を守れば良いということは分かっているのですが、当社は訪問販売会社であり、絶対に何もないとも言い切れないような気がします。警察問題になることを避けるための具体的な対策があれば教えてください。     (訪販会社社長)

(回答)
 特商法違反については、17年12月頃より、刑事罰を受けるときの罰金額が、現在の300万円から1億円に跳ね上がります。以前の記事にも書きましたが、実際に1億円の罰金になる可能性は、ほとんどないと思います。
 ただ、実際に特商法違反で警察に逮捕されると、どうなるでしょうか? (1)地方新聞などに恐らくは報道されます(2)少なくとも1~2カ月は警察に勾留される可能性が高いです(3)最終的に処分保留などで事実上「無罪」になるケースも多いですが、新聞に報道された時点で、「有罪扱い」にされてしまいますから、クレジット会社などの契約は打ち切られ、銀行の融資関連などもきついことになると思います(4)犯罪に関連したとして、会社名義の銀行預金が凍結される可能性が高いです。最終的な処分結果がそれほどでもないとしても、会社は大きなダメージを受けます。
 さて、一言で特商法違反と言っても刑事罰があるものと、ないものがあります。訪問販売で、刑事罰があるのは(1)契約書面の不交付(2)不実告知(3)威迫・困惑勧誘(4)事前に目的を告げない形での公衆の出入りしない場所での勧誘(5)債務の履行拒否(クーリング・オフを受けたのに金を払わない等)ーーーが代表的であり、たとえば過量販売は刑事罰の対象となりません。
 まずは、これらを把握した上で、しっかり対策を練ることだと思います。

(続きは、「日本流通産業新聞」11月10日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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