【美白・美肌化粧品特集 インタビュー】〈社会貢献認められ社会文化功労賞を受賞〉セントラル・コーポレーション 笹山博史社長/業績不振の下着会社を支援、年商50億円へ

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笹山博史社長

笹山博史社長

「100個でも作ります」のキャッチフレーズで知られる化粧品・健康食品メーカーのセントラル・コーポレーション(本社岡山県、笹山博史社長、(電)086―244―2263)は、創業以来36年にわたって、起業支援や、こだわり製品の開発支援を続けてきた。そうした社会に貢献する取り組みが認められ、2011年には、旧皇族である伏見博明氏が総裁を務める日本文化振興会(本部東京都)から、社会文化功労賞が授与された。化粧品事業で成功する第一条件は「発売元になることにある」と話す笹山社長に、話を聞いた。

 ─化粧品事業をビジネスとして成功させるための第一条件についてどのように考えるか。
 笹山 まず何よりも大切なことは、化粧品の「発売元」になることだ。大学時代に経済学を学ぶ中で私が悟ったことは、「資本主義は、自由競争という名の下の”浮気社会”だ」ということだった。小売店は商品が売れるようになると、中卸や大卸を飛び越して、発売元と直接結びつこうとする。実際に私が化粧品業界で見てきた現実の中でも、”浮気社会”に苦しめられて、化粧品を扱う会社が倒産に追い込まれるケースをが数多くあった。つまり、「発売元」になることこそ、化粧品会社が成功する上で、最善の策だということになる。当社では、できるだけ多くの企業に「発売元」になってもらうべく、1ロット3000個が業界の常識だった36年前の創業当時から、「100個からの小ロット製造」を続け、多くの化粧品会社の成功をサポートしてきた。当社では、発売元とともに戦略を練ることにより、発売元が「未来の富を築き上げる」手伝いをさせていただきたいと考えている。
 ─貴社の支援によって成功した化粧品会社の実例を教えてほしい。
 笹山 業績不振の下着販売会社が、わらをもつかむ思いで、当社を頼って来られたケースもある。原価80万円で化粧品ブランドを立ち上げるサポートをさせていただいたところ、業績が次第に軌道に乗った。今では年商50億円を挙げる規模にまで成長されている。先方の経営者からは今でも「お前がいたから今の俺がある」と言っていただく。そのたびに、少しでもお力になれたことに誇りと喜びを感じる。
 ─やはり「発売元」になったことがよかったということか。
 笹山 その通りだ。しかも、化粧品事業という「リピート産業」で「発売元」になったことがよかったといえるだろう。例えばパソコンや家電ならば、一度商品を買った人が次の月もリピートする可能性はゼロに近い。一方、化粧品の場合は、平均して50%程度の高いリピート率が見込める。質の高い化粧品の発売元になれば、成功率は極めて高いといえる。現代において、数少ない「ドル箱」事業であるといってもよいだろう。
 ─「高いリピート率が見込める化粧品」とはどのようなものか。
 笹山 当社では、皮膚の保護のみを考えた単なる「美肌化粧品」を脱却し、「細胞の修復・増殖」までを担える化粧品を発売することをお勧めしている。保護・保湿に意味がないわけではないが、皮膚を保護するだけでは老化を止められないということが、ようやく一般にも理解されるようになってきた。細胞に働きかける力を持つ、真のアンチエイジング化粧品が求められており、そうした化粧品こそ高いリピート率が見込めるといえるだろう。
 ─真のアンチエイジング化粧品とは例えばどのようなものか。
 笹山 この分野で最近注目度が高まっている成分がプラセンタだ。プラセンタは生命の源。近年の研究では、DNAを修復する作用を持つことが分かってきている。DNAが修復できれば、エラスチンやコラーゲンの産生を促進し、保湿機能を高め、たるみを改善する作用が期待できる。
 ─プラセンタには一般的にそうした効果が期待できるということか。
 笹山 素材によって「活性」が異なるため、そうとはいえない。当社では、「活性型」の馬プラセンタこそが最良だと考えている。従来の馬プラセンタは、酸・アルカリ加水分解や酵素加水分解によって抽出されるため、抽出工程で発生する、60~100度の高温によって、有効成分であるサイトカイン(成長因子)が破壊されるケースが少なくなかった。研究の末、新たに開発された「発酵抽出法」では、40度以下の低温処理が可能であるため、生理活性物質やサイトカインの活性を損なうことなく抽出することが可能になった。
 当社では製品化にあたっても、繊細な成分であるプラセンタの活性を維持するため、リポソーム・ナノカプセル技術を二重に施している。こうした努力によって、馬プラセンタを、活性の高い状態で、肌の奥まで届けることが可能になった。
 ─その質の高い化粧品を、小ロットからOEM供給できるということか。
 笹山 その通りだ。徹底的に差別化された化粧品を販売するビジネスを、例えば100個から、しかもわずか20万円以内で始められる。1個1万円で販売すれば、100万円の売り上げが上がり、80万円の利益が出る計算だ。1万個売ろうと思えば派手な広告も必要になるだろうが、100個ならば、広告に頼らずとも売り切ることができる。リスクはほぼゼロと言っていい。
 確実なことは、「行動をしなければ成功はつかめない」ということだ。少しの勇気を出して、成功への第一歩を、当社とともに踏み出していただければと思っている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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