【水関連商品特集 インタビュー】〈水素サプリ投入で新たな市場開拓へ〉エコプライム 奥村年旦社長/活水装置はブーム商品ではない

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奥村年旦社長

奥村年旦社長

 静電場活水装置「スーパーイオンクリーン」や健康食品などを販売するエコプライム(本社東京都、奥村年旦社長)は15年4月で創業11周年を迎えた。15年1月には水素サプリメントをネットワークビジネス(NB)で販売するシェイプ(本社東京都)と業務提携。水素サプリメントを商品ラインナップに取り入れたことで、新たな市場の開拓に乗り出した。「活水装置はブーム型の商品ではない」と強調する、奥村年旦社長に業務提携後の事業計画と、今後の水関連市場について聞いた。

 ─15年3月期の見通しについて聞きたい。
 売上高は前期比横ばいの9億円となる見通しだ。特段の大きな動きはなく、サプリメントなども安定してリピートが広がっている。美容液「プライムリフレ」は、プロスポーツ関係者に受け入れられており、一般消費者だけではないニーズの高さに、改めて販売に対する自信につながっている。
 ─15年1月に水素サプリメント販売のシェイプと業務提携した。経緯を聞きたい。
 創業から7年の水素サプリメントを取り扱っているNB企業で、萩原雄二社長が私の元兄弟ラインだった。昨年9月に30年ぶりに再会し、さまざま話をしていくなかで、当社の製品「スーパーイオンクリーン」などに関心を持っていただいた。
 シェイプは、累計で約6000人の会員が登録しているが、ここ数年は業績が横ばいに推移していた。テコ入れ策として、耐久財の投入も検討していたようで、当社の「スーパーイオンクリーン」に興味を寄せていた。半年間の協議の結果、理念が一致したことで業務提携を決めた。
 まず、シェイプの組織の主要メンバー約300人を当社の組織に統合して、水素サプリメントを当社で販売することにした。シェイプは、NB事業を停止し、残りの会員向けには通販の形で販売している。将来的には全ての会員が当社に移行していく構想だ。
 商材がバッティングしないことも決め手だった。
 当社は、乳酸菌のサプリメントは免疫力を高めるサプリメントで、水素サプリメントは活性酸素を除去するといった特徴がある。説明に重複する点がなく、フィールドも混乱することはない。逆に、お互いの特徴を活かせば相乗効果も期待できる。
 ブーム型の商品ではないのでじっくり取り組むことができる。
 ─「プライムリフレ」を使ったマッサージができる社内資格制度「セラピスト」の取得者も増えている。
 シェイプの萩原社長にも、「プライムリフレ」を使ったマッサージを行う、体験型のリクルート手法に関心を持ってもらった。依然として、プライムリフレは人気がある商品だ。口頭で説明するだけではなく、施術を通じてリクルートできる点に魅力があると考える。
 萩原社長と意見が一致したのは、従来型のセミナーに動員する難しさだった。ひと昔前は、セミナー会場に集客し、ビジネスセミナーを行うことが当たり前だった。しかし、成長している企業を見ると、ホームパーティーに回帰しているように感じる。そういう意味では、リフレのデモンストレーションは、自宅でも気軽にできるため、ホームパーティー向きの商品と言えるだろう。
 ─水機器の料理体験イベント「エコキッチン」で製品の普及に努めている。
 活水装置を通じた水を使った料理で食べ比べができる体験イベントが「エコキッチン」だ。施設以外にも、ホームパーティーに対象を広げ、水の違いを体験してもらう活動を今年1月から強化している。説明するよりも、体験してもらうことのほうが早い。関西方面は月5回のペースで開催しており、今後は開催回数を増やす方針だ。
 ─水関連市場では水素マーケットが拡大しているが、これをどう見るか。
 水素サプリメントを投入することの期待感は高い。一方で、飲料水としての「水素水」はブーム型の商材と見ている。活水装置は、家中の水を変えることができ、創業から11年に渡って経営できていることから考えれば、一時のブームで左右されるものではない。業務用のタイプは、大手企業にも導入実績のあることから、自信を持って提案していきたい。
 ─今年の水市場をどのように見ているのか。
 水素マーケットの拡大に伴って、水関連市場全体は広がっていると感じている。水素水生成器は、メンテナンスが必要だが、当社の製品はメンテナンスが必要なく、一度設置すれば生涯使用できる点が明確な差別化になる。こうした強みを改めて打ち出していくことで組織拡大に努めていく。
 私自身がライフワークとしてこれまで開催してきた「食育講演会」も回数を増やす。食を通じた講演の中で、水の重要性についても訴えていきたい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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