【訪販化粧品トップインタビュー/ポーラ 及川美紀 取締役】組織改変で販売員の販売効率増加

 ポーラの16年12月期の化粧品の訪問販売の売上高は、1161億2600万円だった。16年4月には、大規模な組織変更を実施、これまで13万人いたポーラレディを4万2000人にまで減らし、名称をビューティーディレクター(BD)に変更した。組織改変後は一人当たりの売り上げ効率が3.3倍に高まり、前期の業績アップの要因となったという。組織改変で現場を指揮した及川美紀取締役に、改変の経緯と、17年12月期の業績予想について話を聞いた。


■BDの組織改変を実施

 ーーー16年4月に行ったBDの組織改変の経緯について聞きたい。

 「15年当時のポーラレディの登録数は13万人に達していた。それまでは販売員の数を増やすことにより、売り上げを増やすという戦略を取っていた。しかし、これから労働人口が減っていく中で、『数を増やす』『量を重ねる』という戦略をとっていては、『いずれ顧客に受け入れられなくなるのではないか』という危機感が、当社にはあった。『今期はポーラレディが3万人増えた』といったことで一喜一憂する価値観は違うのではないかと考えたことが、組織改変のきっかけとなった」
 「そこで、プロになろうとしている人材を選び、プロを育てられる人材をビジネスパートナーにすることにより、ショップオーナーやショップマネージャーを育て上げていく、というクオリティー重視の方向性にかじを切ったのだ」
 「『量より質』という戦略に変えたときに同時に、『社会に貢献してお客さまに選ばれる』という価値観が当社の中に生まれた。『ポーラのために働く』という印象を与える『ポーラレディ』から、お客さまを美しさに導くという意味がこもった『ビューティーディレクター』に名称を変更したのもそれが理由だ」
 「具体的には、それまでポーラレディとして登録していたが販売実績のなかった人や、化粧品を自分で購入して使うだけだった人は、自動的にポーラレディから外すという方法を取った。お客さまから注文を受けて届けるだけだった人にもその後、個別に話をして外れてもらうなどして、数を減らしていった。現在のBDの数は、ピークの15万人から大幅に減り、約4万2000人になっている」
 「これまでポーラレディは離職率が高いことも課題だった。1年で3万人登録しても、1万5000人が辞めていくような状況だった。体制を変えてからは、1万5000人登録して1万人残るような態勢となっている」
 「既存の販売員の処遇も改善した。従来は売り上げだけで報酬やランクを決定していたが、カウンセリングやエステを行っている販売員を評価する新しい機軸も設けた」


■既存オーナーには丁寧に説明

 ーーー組織改編について既存のショップオーナーから反発はなかったのか。
(続きは、「日本流通産業新聞」6月29日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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