【通販化粧品トップインタビュー/JIMOS 小林貴之 代表取締役社長】海外展開と販路拡大にグループ力を発揮

小林 貴之 代表取締役社長

 化粧品通販のJIMOS(本社福岡県、小林貴之社長)は6月23日付で、小林貴之常務執行役員が社長に就任した。JIMOSが展開する化粧品ブランド「マキアレイベル」と「Coyori(こより)」はともに通販で売り上げが堅調に拡大。さらなる拡大に向け、通販以外のチャネルと海外市場の開拓に向け動き始めている。水宅配やダスキンの事業などを持つ親会社のナックのグループ事業を生かした販売では、予想以上の効果を発揮。新たな「気付き」を得て、拡大の可能性を予感させるものとなった。小林新社長にグループシナジーによる効果と今後の展望について聞いた。


■ウェブに重点置いた施策

 ーーー現在の化粧品通販市場をどう捉えているか。

 「男性化粧品が出てきて若干上積みになっているようにも思うが、国内の化粧品市場自体は2兆円規模の横ばい状態だ。しかし、通販の占める割合は増加しており、今後もその傾向は続くと考えている。また、通販の中でウェブの比率が増えていると感じている。当社はもともと紙媒体で成長してきたが、前期(17年3月期)からウェブへの対応にウエートを置いている」

 ーーー具体的にどのようなウェブ対応を行ったのか。

 「SEO対策など基本的な対応はもちろん、おととしごろからSNSの取り組みに本腰を入れている。個人同士が携帯キャリアのドメインでメールのやり取りをすることが少なくなっている今、顧客接点も変化している。LINEやフェイスブック、インスタグラムも活用し、それらが形になって新規顧客の獲得にウェブがかなり寄与しているほか、特に20~30代の流入が増えていることが特徴だ。紙媒体やインフォマーシャルも継続しつつ、当社がルーティンとして行ってきた業務の中では、ウェブへのシフトはかなり大きくなった感触だ」

 ーーー海外進出について聞きたい。

 「昨年来、台湾を新しい市場として開拓を始めている。すでに越境ECの取り組みは各所から注目されている。さまざまな企業が新しいマーケットとして海外を見据えていると思うが、当社の親会社であるナックグループは事業領域が広く、台湾で販売できるパートナーとつながりが持てる期待が高い。店販、オフライン通販、ウェブなど、あらゆるチャネルで取り組んでいこうと模索している」


■通販以外の顧客にリーチ

 ーーー海外展開のほか、グループシナジーはどのような場面で発揮されているか。

 「一番大きいと思うことは、ダスキンや水宅配のクリクラなどの加盟店の末端までカウントすると50万件ほど、定期的に伺えるお客さまがいることだ。特にダスキンのお客さまはほぼ女性で、50歳以上が6割強を占めている。当社の主力化粧品ブランド『マキアレイベル』の顧客構成とほぼ同じだ。ダスキンも『マキアレイベル』も約25万件のお客さまがいる一方、分かる範囲で調べると両社で被っているお客さまが1%未満だったことは意外だった。通販で購入する人と、ルート担当者や販売員が来てくれて購入を後押しする人では商品の購入に対するマインドが違うことが理由の一つに考えらえた。当社が毎年10億円単位で広告宣伝費を掛けていたにもかかわらず、ダスキンのお客さまの1%未満にしか当社の商品の購入者がいないことに気付けたことと、販路を複数持つことがグループの強みだと改めて分かった」

(続きは、「日本流通産業新聞」6月29日号で)

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