【ファンケルヘルスサイエンス 青砥弘道社長】「えんきん」、売上5倍に

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 ファンケルのグループ会社でサプリメントの販売を手掛けるファンケルヘルスサイエンス(本社神奈川県、青砥弘道社長)は、機能性表示食品の売り上げが順調に推移している。発売している機能性表示食品は現在5種類。全商品とも機能を表示したことで売上高が増加している。主力商品のアイケアサプリメント「えんきん」は、機能性の表示によって売上高が5倍となった。機能性表示食品への取り組みや新年度に向けた計画を青砥社長に聞いた。

16年3月期は約20%の増収
 -昨年8月1日付で社長に就任し8カ月間が経過しました。社長就任後の感想は。
 「社長職については06~10年、ファンケル発芽玄米で経験している。当時のミッションはファンケル発芽玄米の黒字化だった。結果として黒字にはなったが、二つあった工場の一つを閉鎖しての黒字化だったので後悔や反省があった。今回社長に指名された際には、前回の反省を踏まえて考えてきたことを、一気に成し遂げていきたいと考えた」
 -ファンケルヘルスサイエンスの社長としてのミッションは。
 「5年間で売り上げを倍増すること。広告費を先行投資して回収していく計画だ。5年間で倍増というのは相当なペースで売上高を上げていかなければならないが力を尽くす」
 -16年3月期の売り上げ見通しは。
 「前期比約20%増を見込んでいる。過去10年間はダウントレンドだったが、今期は広告費の先行投資で増収に転じる。ただ通販の場合、継続購入につなげないといけない。広告によって獲得したお客さまが、その後も継続して購入いただけるかが最も重要なところだ」
 -昨年4月に始まった機能性表示食品制度については、積極的に展開すると公言していました。同制度についてはどのように捉えていますか。
 「制度自体、画期的なことだと感じている。例えばアイケアのサプリメント『えんきん』は以前から同じ名称で販売していたが、機能性が表示できたことで売上高は5倍に伸びた。今期の全社売上高が20%増となるのも『えんきん』の効果が大きい。『えんきん』はもともと、弊社が販売するサプリメントの中でも売り上げが上位で継続率も高かった。それだけに、機能性表示食品にする一番手と考えていた。売上高・継続率が高いのは、それだけ効果を実感している人が多いということなので、機能性を表示して何にいいのかを理解して使ってもらえるだろうし、使ってもらえれば効果を実感して継続してもらえるとみていた」
 -「えんきん」は昨年4月17日、消費者庁が初めて届け出の受理を公表した第一号となりました。
 「パッケージを刷新したタイミングで新聞に全面広告を出稿して、無料モニターキャンペーンを実施した。従来『見る健康に』という表現しかできなかったが、『手元のピント調節力に』とお客さまにとって分かりやすい表示が可能になった」

(続きは日本流通産業新聞3月31日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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