【インタビュー】アール・インクルージョン 冨永豊 専務取締役/会員数2億人の市場で日本製品を販売

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冨永 豊 専務取締役

冨永 豊 専務取締役

人材派遣業などを手掛けるアール・インクルージョン(本社東京都、遠藤裕社長、(電)03―6869―8713)は、日本企業向けに中国の総合ECサイト「2345.com」における商品販売を支援していく計画だ。「2345.com」の会員数は2億人。日本の日用品や化粧品が売れ筋商品となっている。アール・インクルージョンは、「2345.com」のグループ会社で日本法人の日本ハイロン(本社東京都)の営業代理店として機能していく。「2345.com」に出品するメリットをアール・インクルージョンの冨永豊専務取締役に聞いた。

リスクなく開始できる
-どのようなサービスを開始する計画ですか。
 「2345.com」のサイト内で今後、日本の製品だけを販売するサイトの開設が計画されています。ここでは日本企業だけが出品できる仕組みになります。日本の化粧品や日用品の人気があるため、自社ブランド化粧品を持つ企業やさまざまな日本製品を取り扱う卸会社と取り引きしたいと考えています。

-自社で中国の通販モールに出店したり、代理店と契約して販売していくこととの違いは。
 サイト運営や顧客からの問い合わせ対応は「2345.com」が行うため手間がかからず、社内に中国語に対応する社員を配置する必要はありません。代理店契約は、言語や商習慣などにハードルがあるものです。出品という形なので、自社の店舗で自社ブランドを中国に押し出していくことはできませんが、初期投資がかからずリスクがないので、商品をテスト販売できる点がメリットです。

-出品作業はどういう流れになりますか。
 販売したい商品を提案し、中国側のマーケティング部門が中国で売れそうな商品を選定します。選ばれた商品は画像と日本語の商品説明文を送るだけで、現地の人にわかりやすい中国語に翻訳してアップする仕組みです。注文が入れば発送するだけです。中国の消費者が個人輸入をする形になるので、ラベルなども日本で販売している形のままで販売できます。

日本の化粧品、日用品が人気
-売れた商品の手数料は。
 一律ではなく商品ごとに変わりますが、およそ10~15%、高くても20%ほどになると思います。
-いつからサービスを開始しますか。
 詳細な時期は未定ですが、そう遠くないうちに始めたいと思っています。そのために、日本のメーカーや卸会社などに「2345.com」の存在と、日本製品の需要の高さを知ってもらいたいと考えています。

-「2345.com」の現在の売れ筋商品は。
 日本の化粧品や日用品が人気です。こういう背景があり、日本企業が日本の製品を販売するためのサイトを開設する話になりました。日本に旅行した中国人が日本で購入した商品を気に入り、中国でもネットでリピート購入しているケースは多いようです。日本製品の人気はとても高い状況にあります。日本企業の販路拡大と売り上げ拡大を支援するため、サービス開始に向けて努めたいと思います。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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