アサンテ 15年3月期/新規顧客の獲得に苦戦/売上高2%減の126億円

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通期売上高の推移

通期売上高の推移

アサンテの15年3月期の売上高は、前期比2・0%減の126億6900万円だった。消費増税などで消費マインドが冷え込み新規顧客の獲得に苦戦。10年3月期から続いていた連続増収は5期で途絶えた。

 当期はシロアリ防除施工を中心に、耐震補強工事や床下・天井裏の換気工事などの訪問販売を、関東や東海など20都府県で展開した。社員数は約900人で訪問販売の営業担当者は全体の5割弱とみられる。
 消費増税後の需要減退を最小限に抑えるため、シロアリ防除施工の繁忙期に当たる14年4―6月(第1四半期)にテレビCMや新聞折り込み広告などを例年以上に実施。14年4月には和歌山支店を開設して関西地区の営業を強化したほか、営業担当者の増員を急ぐため採用の対象を60歳以上のシニア世代にも拡大していた。
 中間期の売上高は同1・8%増の71億1400万円と増収で着地するなど、販促策は一定の成果を上げていた。ただ、物価の上昇率に給料の伸びが追いつかず、消費マインドが冷え込んだことなどから新規顧客の獲得に苦戦。シロアリ防除の繁忙期が過ぎた10月以降の月次売上高は全てマイナスに落ち込んだ。
 景気動向に左右されにくい既存客向けの売上高は前年を上回ったものの、小幅な伸びにとどまり新規顧客の減収分をカバーできなかったという。当期は天候不順が営業活動に悪影響を及ぼしたほか、営業担当者の増員も業績拡大に直結しなかった。

(続きは本紙 5月14日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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