山忠/ブランド戦略を強化/”課題解決型”の製品づくりに注力

中林功一社長

 靴下などの通販会社、山忠(本社新潟県、中林功一社長)が、顧客ターゲットを明確にしたブランド戦略を打ち出している。主力のカタログ通販に加え、20~30代の若年層をターゲットにしたECサイト「温結び」を展開。今年6月には、新たなシルクインナーブランドを立ち上げた。従来の新聞折り込みチラシでは開拓できない顧客の掘り起こしに乗り出している。創業約60年で培った顧客ニーズの把握力を生かし、課題解決型の販売戦略で差別化を図る考えだ。
 今年6月に立ち上げたのが、シルクインナーブランド「Dress Herself(ドレスハーセルフ)」。従来のカタログ展開はせず、ECのみで販売する。
 ECサイト開設前には、ブランディングの一環として伊勢丹新宿店で販売。ブランドは、東京のクリエーターやデザイナーと一緒に作り上げた。フェイスブックやインスタグラムといったSNSを活用し、スマホ世代を意識した。
 山忠の主力顧客は60代以上。顧客から寄せられる年間2000~3000件の声を生かし、製品作りやサービス向上に役立ててきた。
 これまでの課題解決型の製品作りもブランド戦略に生かす。顧客の声を踏まえ、足の悩みを解消する機能性の高い商品を開発。15年に「フットヘルスウェア」をコンセプトにしたブランド「ケアソク」を立ち上げた。「自社製造の強みを生かし、新たなブランドの構築で靴下の可能性を広げたい」(中林社長)と話す。
顧客接点をリアルに活路 山忠の新規顧客獲得は、新聞折り込みチラシがほぼ100%。ただ、新聞購読が減少傾向にあり、顧客接点の確保が課題となっていた。その有力な代替手段になっているのが、5年前から体を温めて健康を維持する活動「温活」に関する消費者向けの展示会への出展だ。新聞折り込みで訴求するタイミングに併せてイベントを行うことで成果につなげている。

(続きは、「日本流通産業新聞」8月31日号で)

6月に立ち上げた「ドレスハーセルフ」のウェブサイト

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