BtoB通販大手の業績/増収増益基調続く/MonotaRO、ミスミは売上25%増

今年5月、大阪に開設した歯愛メディカルのショールーム。高額商品を体感できる。

 BtoB通販大手が直近に開示した業績結果によると、各社ともに増収増益を達成した。MonotaRO(モノタロウ)、ミスミグループ本社、歯愛メディカルは前年同期から2桁増収を達成。商品ジャンルや商品点数の拡充など、利便性を向上したことで新規顧客の獲得が進んだ。オフィス用品通販の大塚商会、カウネット(本社東京都、高橋健一郎社長)はプライベートブランド(PB)商品が売り上げ増を後押しした。アスクルは火災が響いたものの、増収を維持し、来期は巻き返しを狙う。

 各社が直近に発表した業績では、工具などの通販を手掛けるモノタロウと、金型部品などを通販展開するミスミグループ本社の売り上げ伸長率が前年同期比約25%増となった。
 モノタロウの17年1―6月期(中間期)の連結売り上げは前年同期比25.5%増の417億7600万円、営業利益は同23.5%増の55億6700万円だった。今年4月に茨城県内に新設した物流センターなどのコストがかさみ、利益の伸長率は前年同期実績からやや鈍ったものの、「上半期の売り上げの進捗は期初計画を上回り、非常に好調だった」(鈴木雅哉社長)としている。
 商品ジャンルや商品点数の拡大に加え、テレビCMの放送、リスティング広告の強化、ランディングページの改善といった施策が奏功し、国内では上半期で25万4000件の新規顧客を獲得した。累計顧客数は今年7月時点で250万件となっている。顧客数を増やすことでロングテール戦略の強みを発揮していきたい考え。配送リードタイムの改善も進める。
 ミスミグループ本社の17年4―6月期(第1四半期)の連結売り上げは前年同期比24.4%増の757億7400万円だった。生産設備関連備品や消耗品を販売するVONA事業の売り上げは同25.7%増の304億1000万円となった。
 品揃えを拡充し、積極的なウェブプロモーションを行った。現在の取扱商品数は2070万点。「取り扱いメーカーや商品数の増加によるワンストップ購入を強化している」(広報)としている。
 自動車向けのFA(ファクトリーオートメーション)事業や、金型部品事業では、国内外で販路拡大に成功した。
 
■協業、新規事業でチャンス増

 歯科診療用品などを通販展開する歯愛メディカルは、さらなる成長を目指して相次いで施策に乗り出している。
 同社の17年1―6月期(中間期)の連結売り上げは前年同期比11.0%増の111億8800万円、営業利益は同28.3%増の11億1400万円だった。
 昨年6月に東証が運営するプロマーケット市場に上場したことで「知名度の向上は多少感じている」(清水清人社長)と言う。昨年開始したレントゲン機器や新電力の販売仲介事業も着実に成長し、増収を後押しした。
 昨年10月にはエア・ウォーターと医療関連業務で資本業務提携を結んだ。エア・ウォーターの営業拠点を活用することに加え、自社のショールームを増設したことで高額商品の販売を強化した。カタログにショールームの案内を掲載し、訪れた顧客に実際に見てもらうことで高額商品の成約率を高めたい考えだ。
 今年5月には、歯科用のCT(コンピューター断層撮影)機器の販売を開始。「何百万円もする高額商品だが、これまでの販売数は20台程度。後期にはさらに伸びる見込み」(同)とする。
 8月には、顧客の歯科医院、動物病院などに向けて、化粧品、シャンプー、美顔器などの販売を開始した。まとめ買いを促し、理美容品のクロスセルにつなげたい考え。

■PB商品の売上比率拡大

 オフィス用品通販を展開する大塚商会、カウネットも堅調に業績を伸ばした。PB商品の拡充が成長を後押ししているようだ。
 大塚商会の通販事業「たのめーる」の17年1―6月期(中間期)の売り上げは前年同期比3.4%増の774億8000万円だった。利益額は非公開だが、増益となった。PBを中心に商品を拡充したことで新規顧客の獲得が進んだ。また、「低収益の案件は精査して取引を中止した」(大塚商会・広報)ため粗利率が改善した。

(続きは、「日本流通産業新聞」8月31日号で)

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