【通販・通教・EC 2016年度 売上高ランキング】増収組はオムニ化に/"差別化商品"が成長に不可欠

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 日本流通産業新聞が17年8月に集計した「通信販売・通信教育売上高調査〈夏季〉」によると、上位400社の合計売上高は6兆3598億9400万円となった。前年実績と比較可能な154社で算出した実質伸び率は5.1%増。売上高を伸ばしている通販企業の多くは広い意味でのオムニチャネル(オムニ)化に成功している。ただ、国内の消費市場が頭打ちとなっているため、新規チャネルでの顧客獲得には限界がある。今後も成長を続けるには、他社と明確に差別化できている価値ある商品が不可欠だろう。

 国内で高成長を続けている企業の多くはオムニ化を推進している。ここで言うオムニは、実店舗とネット通販の連携だけでなく、カタログ通販企業のネット推進やネット通販企業のスマホ最適化なども含む。既存チャネルで培った商品力やサービス力を異なるチャネルでも発揮して、顧客獲得に成功している。
 ユニクロやユナイテッドアローズなどアパレル大手企業は、スマホアプリを核にネットとリアルの相互利用を促している。アスクルやMonotaRO(モノタロウ)などBtoB通販企業も、パソコンやスマホで手軽に商品を発注できる仕組みを構築し、売り上げを拡大している。

■商品作る"ヒト"が重要

 大手通販会社がネットやスマホなど利用が進むチャネル展開を強化する傾向は今後も継続しそうだ。ただ、新たな需要を開拓できない限り、本質的な成長はない。そのために〝商品力〟が鍵となるのは間違いない。各通販企業のトップも商品施策を強化する方針を語っている。

(続きは、「日本流通産業新聞」8月10日・17日合併号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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