【16年度 無店舗販売企業 売上高ベスト50】〈実質成長率〉通販5.1%、訪販0.8%/通販・訪販とも2期連続増収に

 日本流通産業新聞はこのほど、無店舗販売企業の2016年度(16年4月~17年3月の間に迎えた決算期)の売上高調査を実施した。上位50社の合計売上高は4兆4987億100万円で、前年同期間調査と比べ3.9%の増加となった。金額ベースでは、1702億6000万円の増加だった。実質成長率は通販が5.1%増、訪販が0.8%増で通販・訪販とも2期連続で増収となった。

■2桁増収は8社
 無店舗販売企業上位50社の合計売上高は、2期連続で増加した。14年度は消費増税の影響で微減となったが、その後は成長を継続している。
 上位50社のうち、2桁増収となった企業は8社あった。そのうち3社はBtoB通販企業、2社はアパレル通販企業だった。
 BtoB通販企業は強みである品ぞろえの豊富さや配送スピードを生かし、ネット経由の利用を促進。スマホなどから手軽に注文できるサービスを提供することで顧客数や顧客単価を増やしている。
 アパレル通販企業はオムニチャネル戦略の一環でネット通販の在庫を拡充している。ネットでの情報発信を高め、利用を促進している。

■商品施策で増収
 増収企業の中には、商品施策に成功した企業が目立った。訪販企業のポーラは高級化粧品シリーズ「B・A(ビーエー)」の販売が好調だった。積極的な新製品発売が奏功した。
 ネットワークビジネス(NB)大手のフォーデイズは、主力製品の核酸ドリンク「ナチュラルDNコラーゲン」や新製品の売り上げが好調で、17期連続増収となっている。
 家電ECのMOAは、ジェネリック家電を主体とした自社ブランド「max zen(マクスゼン)」の販売が好調だった。機能と価格のバランスを徹底的に追求したことで消費者の指示を集めた。


 本紙は17年7月~8月に、配送会社の配送料金値上げに関する実態調査を行った。アンケートに回答したのは、通販企業21社と訪販企業12社。回答を寄せた33社中30社で、宅配会社から、値上げもしくは契約打ち切りに関する何らかの交渉があったことが分かった。30社中4社には契約打ち切りの打診があったことも分かった。

肩 通販編
配送料値上げの実態調査 通販編3社が取引停止「要請あり」送料転嫁は方針二分
 通販業界ではアンケートに回答した21社のうち18社が宅配会社からの値上げ要請があったと回答した。取引停止要請の有無については、総合通販、健康食品、アパレルの3社が「要請があった」と回答した。
 送料の値上げに対して、通販企業からはさまざまな意見が寄せられた。通信教育大手は「サービスの品質を向上させながら、物流コストの最適化を図る必要もある。厳しい状況だ」とコメントした。
 化粧品通販大手は、「宅配会社の無謀な価格競争に起因するところが大きい。宅配各社の手前勝手な経営を問題視すべきだ」と批判した。
 一方で、値上げに理解を示す企業もあった。アパレルEC事業者は、「マクロ的な視点からはある程度納得できる。作業の効率化や物流への投資をすることで、できるだけ吸収したい」と話す。靴の通販企業は「コストアップは厳しいが、配送業者の現状を鑑みると値上げは受けざるを得ない」としている。

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