ファンケル「えんきん」/「安全性に問題はない」/商品の安全性について記者クラブで報告

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ファンケルの機能性表示食品「えんきん」

ファンケルの機能性表示食品「えんきん」

 ファンケルは7月18日、消費者庁の記者クラブにおいて機能性表示食品「えんきん」の安全性についての説明を実施した。同商品の摂取により健康被害を引き起こす可能性は低いとし、「安全性に問題はない」(社長室広報グループ)と説明した。
 「えんきん」については、機能性表示食品に断固反対の姿勢を貫いている消費者団体・食の安全監視市民委員会が、「健康被害を引き起こした疑いがあるのではないか」などとして、今年4月と7月の計2回、公開質問状を同社に送っていた。これを受け、ファンケルは消費者庁の記者クラブにおいて「えんきん」の安全性について説明を行った。
 同社は16年9月に、「えんきん」を摂取した男性(以下A氏)から「肝炎になった。担当医師の診断では『えんきん』との因果関係の可能性があり、治療費として相応の費用がかかっている」との申し出を「お客さま相談窓口で受けていた」(同)と言う。
 同社は、申し出を受け「科学的な見地より徹底的な調査を行い、第三者である複数の専門家の『メディカル・オピニオン』による評価を受けた」(同)としている。その結果、「健康被害と『えんきん』との間に因果関係はないと判断した」(同)としている。
 「えんきん」は、15年6月の発売以降、今年3月までに603万個以上を出荷し、購入者数は同社の推定で129万人以上に上るという。「発売以降、『えんきん』により肝炎に至ったとの報告は、他に受けていない」(同)としている。
 なお、食の安全監視市民委員会は7月18日に、公開質問状の回答をファンケルから受け取ったという。「無回答の可能性も考えていたので、真摯に対応してもらえたと思う」(植田武智委員)などと話している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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