消費者委員会トクホ買い上げ調査/消費者庁対応に批判/トクホ取下求める意見も

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第247回消費者委員会のようす

第247回消費者委員会のようす

 消費者庁は5月23日、第247回消費者委員会を開催、食品表示企画課が「トクホ買い上げ調査」の報告を行った。出席者からはトクホ取り下げなど、より厳しい対応を求める意見が続出した。トクホ買い上げ調査には今後、具体的な対応ルールが定められる見通しだ。
 第247回消費者委員会に、消費者庁食品表示企画課から赤﨑暢彦課長が出席し、5月17日に発表されたトクホ買い上げ調査についての報告を行った。
 赤崎課長は、「佐藤園のトクホ商品には関与成分が適切に含まれていなかったが、同社が自主的に調査・回収に取り組んだこと、原材料が原因だと明確であることの二点を理由としてトクホ取り下げは求めなかった」と説明。
 品質管理の徹底を求める通知をトクホ取得企業に対して行うことも明らかにした。
 赤崎課長の報告に対して、出席者からはトクホ取り下げ等を求める厳しい意見が続出した。NPOひょうご消費者ネットの大森節子理事は「原材料が原因だからトクホは取り下げないというのは甘い、メーカー寄りの対応だ」と批判。同委員会の河上正二委員長は「(佐藤園についての)記者会見では『分かりません』という回答が続いていた。消費者が一番知りたい情報が公表されていない」と発言した。
 同委員会の議論は、トクホの買い上げ調査について、調査結果の情報公開の在り方や処分の基準を、具体的に定める方向性でまとまった。議論の内容は消費者基本計画工程表に盛り込まれ、消費者庁の取り組むべき施策として公表される見通しだ。進捗は消費者委員会によって評価されることになる。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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