上場訪販化粧品各社の1―3月期業績/新商品ヒットで大幅増収も/販売員強化で相乗効果生む

ポーラの「リンクルショットメディカルセラム」

 上場する訪販化粧品各社の17年1―3月期の決算は、ポーラを始めとして、スキンケアの新商品の投入が大幅な増収増益につながった企業が目立った。ポーラは1月に発売したシワ改善の薬用化粧品が、大ヒット。アイビー化粧品も、17年2月に発売した高級化粧品シリーズの販売が好調で、前年同期比38.1%増の売上高を記録した。それぞれ新商品を投入したことに加え、販売員のモチベーションアップのための施策を打ち出したことが、業績アップの要因となったとしている。訪販化粧品各社の17年1―3月期業績から、販売戦略について分析した。


■新商品との併売効果大きく

 ポーラの17年1―3月期(第1四半期)の売上高は、331億2600万円だった。1月に発売した「シワを改善する」薬用化粧品「リンクルショットメディカルセラム」は、高級化粧品との併売効果を生んだことにより、粗利が拡大、増収増益の要因となった。
 厚生労働省から認可された「シワ改善の効果」を最大限に強調した広告を、16年12月から17年1月にかけて集中的に露出したことが奏功したという。
 16年12月から17年1月にかけて出稿した、リンクルショットの広告経費については、16年12月期の決算に含まれるため、第1四半期の営業利益67億9400万円には影響を与えない。営業利益は前年同期比約3倍に伸びた。リンクルショットの広告投資額は明らかにしていないが、さまざまな業界関係者の取材結果などを総合すると、十数億円以上の規模だと推定される。
 リンクルショットは、これまでポーラの商品を手に取ったことがなかった顧客との接点となった。リンクルショットの売り上げのうち、新規顧客による購入は20%だった。
 ポーラの旧訪販事業にあたる、トータルビューティー(TB)事業(ポーラザビューティーやエステインを含む)で、リンクルショットだけを購入した顧客は51%だった。それに対し、リンクルショットと他の商品を一緒に購入した顧客の割合は、49%だったという。
 ビューティーディレクター(BD)が、抱えている既存顧客に対して新商品とともに、高額商品との併売を勧めた結果、粗利が増加し、増益に大きく貢献したという。顧客単価は、前年同期比で19.1%増加した。17年1―3月期の営業利益は、前年同期比45億円増となったが、そのうち、30億円がリンクルショットの利益貢献によるものだとしている。
 ポーラは、15年12月時点で13万人いた販売員を16年4月までに、4万2000人にまで削減した。BDの削減を進める一方、育成を強化した結果、BDへの販売手数料が10億円程度減少し、BD一人当たりの売り上げ効率が、平均3.3倍に上昇したとしている。
 「販売実績の高いBDに人員を絞ることで、BD一人一人にプロとしての自覚や責任が生まれ、モチベーションアップにつながっている」(ポーラ・オルビスHD コーポレートコミュニケーション室)としている。


■16年発売の商品の影響が大

 アイビー化粧品は、16年9月にエイジングケア美容液「レッドパワーセラム」を投入した。発売から7カ月で65万本以上の販売数を記録し、代理店のモチベーションが高まったという。さらに、17年2月に発売した、同社の最高級化粧品シリーズ「アイビープレステージ」の販売が好調だったことから、17年1―3月期(純第4四半期)の売上高が前年同期比38・1%増の21億5700万円に伸びた。

(続きは、「日本流通産業新聞」5月25日号で)

アイビー化粧品の「レッドパワーセラム」

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