特定商取引法の執行状況/16年度は過去5年間で最低/「電話勧誘販売」の執行激減

 本紙ではこのほど、国(消費者庁と経済産業局)による特定商取引法の執行件数(処分・指示)の年次推移を、発表件数をベースに独自に調査・分析した(=表・表の見方参照)。その結果、16年度(16年4月―17年3月)は、過去5年間の中で件数が最低だったことが分かった。そのほか、「電話勧誘販売」に関する執行件数が16年度は激減していることも分かった。

■12~14年度は「テーマ」設け執行か?

 国による特商法の執行件数は、発表件数ベースでみると、16年度は、前年度と比べて8件少ない12件にとどまり、過去5年間では最低となった。業態別に執行の傾向を見ると、「電話勧誘販売」に対する執行件数が16年度に激減していることが分かる。「通信販売」に関連する執行も14年度以降ぱたりと止まっている。
 過去5年間の商材別の傾向を見ると「健康食品」「CO2排出権取引」「皇室写真集」「海産物」「家庭用医療機器」「リフォーム」などが多く執行を受けている。「電話勧誘販売」や「危険ドラッグ」「健康食品」など、国が〝テーマ〟を定めて処分を行っているのではと見受けられるほど、処分傾向に偏りがある年度もある。
 16年度については15年度と同様、執行内容が多岐にわたっており、〝テーマ〟と思しき内容は見当たらない。ただ、16年度は、IPSコスメティクス、ジャパンライフ、キュートーシステムなど売上高が数十億から数百億円と、比較的規模のある大きい会社への執行が目立った。
 元行政官でもある丸の内ソレイユ法律事務所の齋藤健一郎弁護士によると「行政官時代の経験からすると、管理職の交代によって、課自体の方針が変わったり、なにがしかの号令がなされたりすることがある。例えば『○○を厳しく取り締まっていこう』などというものだ。特商法執行の傾向の裏側にはこういった理由があるのでは」と分析する。「逆に様々な業態・商材に執行がなされている15年度や16年度は、『特商法業界はまんべんなく見ていく』という方針のあらわれかもしれない」(斎藤弁護士)ともみている。
 16年度の傾向については、

(続きは、「日本流通産業新聞」4月13日号で)

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