BtoB通販/大規模企業の顧客獲得進む/モノタロウは大手向け売上が19倍

 BtoB通販の大手企業が大規模事業者の顧客獲得を進めている。工具などを販売するMonotaRO(モノタロウ)の16年12月期における大規模事業者向けサービスの売り上げは、前期比57%増の55億円で、5年前に比べて19倍に成長した。今期の事業戦略の一つに大企業との連携推進を掲げている。アスクルや、コクヨグループのカウネット(本社東京都、高橋健一郎社長)も大企業向けの売り上げが順調に推移しており、各社の顧客獲得競争は今後も激しさを増しそうだ。


■大規模向け57%増収

 大規模事業者の顧客からは大口注文が見込め、社内での利用が横断的に広がるチャンスがある。BtoB通販各社がターゲットにしている大規模事業者の基準は異なる。アスクルは「従業員30人以上」を一定の基準とした上で、売り上げ規模などを加味して複合的に判断。プリント基板の受注サービスを展開するピーバンドットコムは「年商10億円以上、または従業員数100人以上」を目安としている。電気・電子部品、産業用部品を販売するアールエスコンポーネンツ(本社神奈川県、横田親弘代表)は「資本金額3億円以上、従業員300人以上」としている。
 モノタロウでは顧客の7割以上が従業員数50人以下の事業者だ。01年の創業以来、中小規模の事業者向けにサービスを展開してきたが、11年から大規模事業者のユーザー数を急速に増やしている。16年12月期の総売り上げは前期比21.0%増の696億4700万円。7期連続で前年比20%以上の増収を達成している中、大規模事業者向けの売り上げはさらに伸び率が高い。同期の大規模事業者の利用による売り上げは約57%増の55億円。11年12月期の売り上げの約19倍に成長している。

■アスクルの成長継続

 アスクルも大規模事業者向けサービスの売り上げが順調に推移しており、16年5月期における中堅・大企業向けの間接材一括購買サービス「ソロエルアリーナ」の売り上げは前期比18.6%増の973億円だった。ソロエルアリーナの売り上げはBtoB事業売り上げ全体の3割強を占めるようになった。
 カウネットの16年12月期の通販売り上げは、前期比3.0%増の652億円だった。増収の主な要因は大企業向けオフィス用品一括購買システム「ウィズカウネット」の伸長だ。「この4~5年は順調に推移している」(広報)と言う。
 アールエスコンポーネンツや、ピーバンドットコムも大規模事業者の獲得に力を注ぐ。ピーバンドットコムは従来、個人や中小企業を売り上げの軸としてきたが、「近年は中堅企業や大企業のユーザーが増えており、ECの認知が高まっている」(上田直也取締役CFO)と話す。

■システム簡素化で対象拡大

 モノタロウは17年度の事業戦略の一つに「大企業連携の推進」を掲げている。新規開拓と既存顧客のリピート促進により、今期は大規模事業者の売り上げを前期比47.2%増の81億円に伸ばす計画だ。成長をけん引するツールとして期待するのが、3月28日に提供を開始した大規模事業者向けの簡易版購買管理システム「モノタロウ ONE SOURCE Lite」だ。

(続きは、「日本流通産業新聞」4月6日号で)

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