無店舗販売/17年市場を予測

 通販・訪販業界とも事業者の浮き沈みは激しく、先行きは不透明。見通しが立たない環境だからこそ羅針盤が求められている。通販業界ではますます「商品力」が問われるだろう。テクノロジーとは切っても切れないEC業界では、そのテクノロジーを生かす「人材力」が勝負の分かれ目となりそうだ。訪販業界は人材の獲得だけでなく、「人材育成」に、より注力する企業が増えるとみられる。ネットワークビジネス(NB)業界は、事業者の「健全性」がより求められる1年になりそうだ。


■通販市場予測 《問われる独自の商品力》

 通販業界の2017年は、各通販事業者が取り扱う独自の商品力というものが、これまで以上に問われる1年となりそうだ。スマホの普及で消費者の購買行動が変化する中、インターネット上で比較されるような商品の取り扱いは価格競争にさらされ、通販事業者が消費者から選ばれる可能性は薄らぐと考えられるからだ。「ECは活況」という見方をされているが国内小売市場は低迷が続いているだけに、海外市場の開拓といった判断も求められそうだ。
 経済産業省が16年6月に発表した15年の国内電子商取引(EC)市場は、前年比3.5%増の203兆円。このうち消費者向け(BtoC)EC市場は、同7.6%増の13兆8000億円となっている。
 本紙調査による通販各社の売上高ランキング調査を見ても、過去に業界を牽引してきた総合通販事業者が軒並み低迷。インターネット通販を主体としたEC事業者の成長性が際立っている。
 確かに、スマホの普及による消費行動の変化を背景として、ECへ積極的に取り組む企業は増えている。こうした、EC事業への参入と時代の流れに合わせた対応が、EC市場を底上げしていることは間違いない。
 しかし、経産省が発表した商業動態統計によると、15年の小売市場は前年比0.4%減の140兆6660億円だ。国内の小売市場全体が低迷している中でEC市場が伸びているというのは、EC以外の売り上げがEC市場へシフトしたということだろう。

(続きは、「日本流通産業新聞」1月1日号で)

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